2.憧れていた夢 ページ3
いつからだったか
この船に乗る事を強く望んで、夢を見ていたのは。この、小さな水色のチケットを手に持つ事に恋焦がれていたのは…
喉から手が出る程に欲しかった光り輝く水色のチケットは『
金持ちや船のコレクターの中でこれを知らない者は誰一人、存在しない。
『Stogh Ship』といえば、豪華客船の中の豪華客船。テレビで取り上げれば、どんなにつまらない司会でも、番組の視聴率は80%に跳ね上がった。
別に船や豪華客船に興味なんて全くなかったけれど、ある時、この船の事を知って、私は酷く心を奪われたのだった。
その
でも、所詮私の願いは、一般庶民の届かぬ
船には届きっこない、、、、、と思っていた
◈
「我が、『Stogh Ship』をご利用されるのは初めてでしょうか?」
「え?あっ、はい!」
隣を歩いていたコンシェルジュに急に問いかけられ、少しどもりながらも、頷いた。
・・・ちょっと待ってこんな高価なチケットを買って、何回もこの船に乗る人が地球上にいるの!?!?
いや、いるとは思うけど!!
私がそんな金持ちに見えますか!?
と、言いそうになり、寸での所で言葉を呑み込んだ。
そんな事言ったら、コンシェルジュさん可哀想だし。何より、私の沽券に関わるし!周りのお金持ちから「あらあら、貧乏人がいるわ」なんて目で見られるのだけは御免です
というか、そんな事を気にするヒマは、私にはなかった!
抽選で当たって、偶然チケットを手にしたとはいえ、私は今、『Stogh Ship』に乗っているんだから!!
丁寧に磨かれた、海の見える窓。
天井から綺羅びやかに垂れ下がるシャンデリア
上品なクリーム色で、船を美しくみせる壁紙…
夢にまで見た光景が、私をキラキラした世界へと導いていた。何だか、貴族のお嬢様にでもなった気分!
「星山様のお部屋はこちらになります」
一つの部屋に通され、彼は一礼すると去っていく。パタンとドアを閉め、部屋の椅子に座り込み、手に持ったパンフレットを見た。
(夢じゃない……夢じゃないんだ!!!)
歓喜が再び体に溢れ出して、私は幼児のようにはしゃいでいた。
347人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
。りうむ 。 - そうなんですね(´∀`*) 覚えていてくださって嬉しいです!(>ω<*) (2020年5月12日 23時) (レス) id: a1d0ac6eed (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - 。りうむ 。さん» あぁっ、りうむさん!!前作に引き続き、コメント、そして応援までありがとうございます!!そう言って貰えて嬉しいです!ちょっと張り切って作ってみました笑笑 (2020年5月12日 0時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
。りうむ 。 - 1ゲームごとの画像を細かくつくっていてすごいですね!!(語彙力がなくてすみません(>< )) 応援してます!!(´ω`*) (2020年5月12日 0時) (レス) id: a1d0ac6eed (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - 紅灯-あかり-@crewさん» コメント、ありがとうございます!そう言って頂けてすごく嬉しいです(≧∇≦)これから志麻さんが大活躍(?)する予定なので、良かったら見に来てやってください笑 何時でもお待ちしてます! (2020年4月28日 21時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
紅灯-あかり-@crew(プロフ) - 初コメ、一コメ失礼します!あ、すきです。志麻くんに首絞められるの見てゾクゾクしちゃった自分がキモくて怖いです(震え声)何時も見てます!更新頑張ってくださいね! (2020年4月28日 0時) (レス) id: 7ac7f90b4f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ