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センラさんが去った後、昨日のゲームや取り引きやらの事を思い出した。


あれが、一夜だけの出来事だったなんて、ちょっと信じられない。

ギュウギュウに押し込められた玩具箱の蓋を開けるみたいに忘れようとしていた沢山の記憶が、頭になだれ込んで苦しくなった。



私は、たべられる、のか…


そう思った瞬間に、なぜか紫の彼の顔が浮かんで、さらに締め付けられた感じがして、シーツを握りしめた。



ゲームに意味なんてなくて、

家族も友達もみんな、私の事を忘れてて、



志麻さんは、屍生人でずっと私をしていた。




最後に明らかになった話の中で、何が1番辛かったって、それは多分、志麻さんに騙されてたって事なんだと思う。



確かに、志麻さんは始めてあった時、私に銃を突きつけた。手は人間と思えないくらい冷たかった。


でも、それでも私に向けてくれたあの笑顔が、優しさが、全部嘘だったなんて、これもやっぱり信じられなくて



もしかしたら、実はホントは志麻さんは魔物じゃなくて、あの時私がすぐに食べられないように、敵のふりをしていたんじゃ…?



そんな事を思い浮かべて、振り払うように首を振った。やめよう。深く考えたら、このまま自分が壊れてしまいそうだ



「これから、どうしようかな…」



ぽつりと呟いて、ため息が漏れる

どうしようって言っても、どうにもならないんだけれど、そう呟かないと今にも気が狂ってしまいそうだった。


自分が魔物に食べられるなんて未来が来るなんて想像した事すらなかったし



現実逃避に海でも見ようかと窓に目を向けると、外は真っ暗でどんよりとした海があった

センラさんの言っていた通り、魔界へのクルーズの真っ最中なんだろう。昼間に見た真っ青な海とはかけ離れている。



逃避どころか、更に現実を見せつけられたような気がして、思わず苦笑してしまった。史上最悪の状況に陥った脳みそに、質問を問いかけてみた



どうする?このまま、食べられちゃう?

それとも、海に落ちて自害しちゃう?



脳から来る答えは全て「No」。じゃあ、死ぬのが嫌なら、この世に未練があるなら、生きるしかないよね


握りしめたままのシーツを手放して、ベットから降りた。絨毯はふかふかでやっぱり気持ちいい。恐怖と勇気がマーブルして、凄く変な気分だ。

目の前が少し滲んだから、すぐに上を向いて、誤魔化す。



そしてドアノブを捻ると暗闇を張った廊下に踏み出した。

2.紫紺の要望→←○



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設定タグ:浦島坂田船 , グリムメイカー   
作品ジャンル:ファンタジー
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ユン(プロフ) - LiLi Kaさん» コメントありがとうございます!拘っていた所だったので、気づいていただけて、とても嬉しいです!! LiLi Kaさんの仰る通り、濃いめの青にしてみました!! (2020年6月16日 0時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - 惨めのところ色違う?濃い青みたいに見える…もしわざとなら主人様のセンス光ってる! (2020年6月15日 20時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - tamaさん» コメント、応援ありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!!よかったら、主人公ちゃんと4人の行方を見守ってあげてください!笑 (2020年6月9日 10時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - この作品、とても好きです!応援してます! (2020年6月8日 23時) (レス) id: 38d6d4018c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユン | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年5月28日 13時

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