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土曜日の夜。
やる気が起きなくて溜まった洗濯をしたり。
散らかった部屋の掃除をしたり。
やる事が多くて気付いたらすっかり日は落ちていた。
そろそろ洗濯物取り込まなきゃ。
ベランダに出ると、下を歩く見覚えのある姿。
いつもとは全然違う雰囲気の格好だったけど、
あれは多分宮近くん。
昨日エレベーターが閉まる直前に言われた言葉。
「今日みたいに帰りが遅くなる時は連絡してくれていいよ、」
アレはどういう意味だろう…
同じマンションだから？
少し酔っ払ってたのに気付かれてたかな…
閉まったエレベーターの前で考えていたら、表示された数字はすでに二つ上の階で止まっていた。
あまり理解が追い付かなかったけど、特に意味は無いのかなー、なんて勝手な解釈。
テレビを点けて、買ってきたプリンを食べていたらすっかりその事は忘れていた。
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洗濯物を取り込み終わり、部屋に戻ればスマホがチカチカと光っていた。
"明日、13時に迎えに行く"
うみくんからだ。
"わかった、待ってるね"
すると、再び鳴るスマホ。
今度は音声通話。
相手は先程返信したうみくんで。
『もしもし？』
中村「[あ、Aちゃん！昨日ぶり！笑]」
『うん、昨日ぶり！笑』
中村「[何か明日楽しみ過ぎて、全然プラン考えれてねーの笑
どっか行きたい所とかない？]」
急に言われても何も思い浮かばなくて。
少しの沈黙の後、昨日ファッション誌で見たモデルさんの一人暮らし女子の部屋という記事を思い出した。
『…あ、ショッピング行きたい！』
私は社会人になるタイミングで一人暮らしを始めた。
必要最低限の物以外はまだ揃ってない少し殺風景な部屋。
一人暮らしに夢があり、色々と揃えたいとは思っていたけど機会が無くて。
中村「[お、いいね、決まり！
俺も服見たい！]」
私の言葉にうみくんは賛成してくれて、
電車で少しの所にあるショッピングモールに行く事になった。
中村「[明日はデートだからね？
Aちゃんの私服楽しみにしてる！
じゃあまた明日、]」
また明日、そう告げると電話は切れた。
さらっとデートと言われ、少し顔が熱くなる。
そうだ、明日の服決めてない…！
クローゼットから色々と引っ張り出し、ベッドの上に並べる。
これはカジュアル過ぎる……か。
いや、これは気合入り過ぎ？
一人で悩んでいたらすでに2時間が経過していた。
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作者名：れおな | 作成日時：2020年12月10日 6時
