73回表 ページ47
「ねぇ、あれなに?」
「さぁ?」
部活中問わず学校内でも優くんに付き纏うようになった沢村を見て唖然とする
どういった心変わりだろうか
そんな様子を一也に尋ねると、明らかに前とは違った反応が返って来たのでこちらにも疑問が浮かぶ
「なんかあった?多分沢村と」
「なーんでお前はそういうのすぐに分かっちゃうの」
「だって明らかにおかしいもん、で?何があったの」
私がそう聞くと「…怒んねぇ?」と何故か叱られた子供みたいな顔をしたので吹き出しそうになったのを堪えつつ「怒んないよ」と返す
「あいつ、クリス先輩にやる気がねぇなら早く部をやめろって言いやがったんだよ、勿論本人の前でじゃねぇけど」
「あー、なるほどね、それでキレちゃったんだ」
「…プチンと来て思わず胸ぐら掴んで壁に押し付けました」
「手は出しちゃいかんなぁ!?」
「怒んねぇって言ったじゃん!」
「怒ってないよ?!ビックリしてんだよ!!いやー、一也もそうやって本能に従う時があるんだね、ある意味安心したわ」
「俺の事なんだと思ってんだよ」
まぁ確かに一也の気持ちも頷ける
この部で私以外だと一也が一番優くんの事を尊敬してるし怪我を治して帰ってくる事を望んでいる
知らなかったとはいえ入ったばかりの新入部員にそんな事を言われちゃカチンと来るのも無理はない
「ま、今あんな感じだし多分大丈夫でしょ、ゆっくり見守ろ」
「ん、そーだな」
「ふふ、素直でよろしい」
ブルペンで投手達の投球練習を見ているとギャラリーが日に日に増えていくのを感じる
「(横学戦での降谷の登板で偵察が増えたな、あいつ投げすぎだしそろそろスタミナ強化として走らせるか)」
そろそろ終わりだ、という目線を一也に投げると私の考えを汲んだのか頷き立ち上がった
「よーし、今日はここまでだな…」
「え?もう少し」
「ダメだ!お前スタミナねーから、とりあえず走ってこい!」
「…」
「はっはっはっ!堂々とシカトかよ!」
「ほら降谷、スタミナ付けたら長いイニング投げられるようになるんだから我儘言わずにはい走る!」
「…分かりました」
「何でAにはちゃんと返事すんだよ!?」
「…」
「またシカト!」
全く、一也は先輩からも同級生からも嘘くさいって言われてるのに後輩にまでこんなんじゃ三年になった時が思いやられるな
238人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とらお(プロフ) - ジョゼフィーヌさん» この度はコメントありがとうございます!ダイヤ、残り2話…衝撃でした…。でもまだactIIIを信じてます!!でもそのおかげで出会ってくれたのは感謝しかないですね、凄く褒めていただけて光栄です!自己満作品ではありますが、これからもよろしくお願いします! (2022年10月13日 18時) (レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼフィーヌ(プロフ) - ダイヤのA最終回まで残り2話と聞いて何か面白い夢小説ないかなって思って探してたら、この作品に出会えて、凄く読み応えがあるし、続きも気になります!無理しない程度に更新頑張って下さい!楽しみに続きまってます! (2022年10月12日 16時) (レス) @page27 id: 8e4a678c0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:とらお | 作成日時:2022年9月25日 14時