66回表 ページ33
「片岡監督、こちらにいらっしゃいましたか」
一也は降谷に投げさせろとせがまれ、そちらも気にはなったがグラウンドへ向かう高島先生と太田部長を見かけそちらについて行くと監督がプレハブ小屋で一人タバコをふかしていた
「そうやってるとほんとに堅気に見えないよねぇ」
「な、成宮」
「どうでしたか今日の試合」
「まー、スコア的には大敗だったけど、結構収穫もあったんじゃない?」
「あの小柄なセカンド…三年の小湊の弟のようですね」
「春市くんいいでしょ?打率よし守備よし!入学してすぐから目ェ付けてたんだよねー!」
「通りでプレーが瓜二つだ…」
話が降谷に切り替わったことで持っていた今日のスコアブックに目を通す
一球で一軍昇格を決めた怪物ルーキーは明日勝てば関東大会でデビューさせるらしい
夏までは丹波さんと降谷の二枚看板とのこと、ふーん夏までは、ねぇ
「沢村君は使えそうですか?」
「沢村はどうだった?」
あ、高島先生とハモった
そんな私たちに太田部長は驚きの声を上げる
「野手の間に落ちる不運なヒットに捕手のパスボール、結果四点取られたけどまともに打たれたのは増子先輩の一発だけだったよ」
「!」
「打高投低、ウェートトレーニングやサーキットトレーニングの普及でパワー野球全盛の現代高校野球において左のムービングボールは貴重な存在かと…」
「た、確かにウチは左投手が不足しているが…!」
「フン、馬鹿正直な真っ向勝負にセットプレーやカバーリングの未熟さ、今のままじゃ正直使えんな…」
まあそれは誰が見ても明な技術不足
中学時代にまともな指導をされて来なかったんだから仕方がない
それでも監督は"今は"と言った
「だが、原石のでかさだけで言えば、他の二人を凌ぐかもしれん」
「へぇ、流石監督、見る目あんじゃん」
「とりあえず、降谷は一軍…沢村は二軍で経験を積ませろ」
「なっ…」
「はい」
「投手陣への指導とケアは引き続きお前に任せるぞ、成宮」
「任せてちょーだいな」
「夏の本戦まであと二ヶ月か、最後までマウンドに立っているのは誰になるかな」
私たちの二年の夏が、もうすぐで始まる
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とらお(プロフ) - ジョゼフィーヌさん» この度はコメントありがとうございます!ダイヤ、残り2話…衝撃でした…。でもまだactIIIを信じてます!!でもそのおかげで出会ってくれたのは感謝しかないですね、凄く褒めていただけて光栄です!自己満作品ではありますが、これからもよろしくお願いします! (2022年10月13日 18時) (レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼフィーヌ(プロフ) - ダイヤのA最終回まで残り2話と聞いて何か面白い夢小説ないかなって思って探してたら、この作品に出会えて、凄く読み応えがあるし、続きも気になります!無理しない程度に更新頑張って下さい!楽しみに続きまってます! (2022年10月12日 16時) (レス) @page27 id: 8e4a678c0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とらお | 作成日時:2022年9月25日 14時