57回裏 ページ16
「お、今年もやるんですか、対抗戦」
「ああ、お前もキャッチャーとして出すからな」
「まじ?」
次の日、朝練前に呼び出された私は明日の予定を監督から聞いて心が踊った
一年の実力を見るには丁度いいし、スタメン落ちした二軍の二、三年からすればまたとないアピールチャンス
最近では新学期前の練習試合でたった一本のエラーが原因でスタメン落ちした増子先輩辺りが本気で挑むだろう
「しかし、あれからもう一年か…」
そうなのだ、一也に誘われ見に来た対抗戦で私は一也の姿を見て自身がその場に居るような錯覚を覚えた
あんな衝撃的な馴れ初めから早一年
時が経つのは早いものだ
「ええ、一年経ったわね」
「まさかあの時は男子野球部に入って練習混じって日本代表にまで選ばれるとは思ってもみなかったですよ」
「ふふ、今では青道の女王様、鬼コーチとまで呼ばれているものね」
「鬼とまで呼ばれるいわれはない」
「そういえば、今日発売の高校野球誌見たかしら?」
「え?見てない」
「食堂でも話題になってたわよ」
そう言われて高島先生から渡された雑誌を見て驚愕した
「お、"青道の美少女コーチ"」
「…なんですか?"期待のイケメン捕手"」
「まさか俺ら二人が並んで特集されてるとはな」
「高島先生に聞いたら勝手にOK出したって、本人通せよ…」
「良いじゃねぇか、可愛く写ってんぜ」
そう、先程高島先生に見せられたのはでかでかと私と一也を特集した記事
見出しは"青道の捕手カップルに迫る!"ってなんだ、迫られた記憶ねーし、フリなだけでカップルじゃないよ
キャッチャーマスクを被る私と一也単体の写真に、一也が私と肩を組むツーショットが一枚
確かに私は可愛く写ってるし一也はかっこいい、いつの間に撮られたのやら
「お前の事結構詳しく載ってんぞ、"稲実成宮鳴の従兄妹""U-18女子日本代表選手""捕手としての才能もプロお墨付き""運動神経はメジャー級"」
「こっわ」
「好物は"辛子明太子とオムライス"」
「そんなことまで載ってんの!?誰だよ喋ったの!」
「ソースは"成宮鳴"」
「あいつかよ!!?」
今度会っても絶対球受けてやんない
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とらお(プロフ) - ジョゼフィーヌさん» この度はコメントありがとうございます!ダイヤ、残り2話…衝撃でした…。でもまだactIIIを信じてます!!でもそのおかげで出会ってくれたのは感謝しかないですね、凄く褒めていただけて光栄です!自己満作品ではありますが、これからもよろしくお願いします! (2022年10月13日 18時) (レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼフィーヌ(プロフ) - ダイヤのA最終回まで残り2話と聞いて何か面白い夢小説ないかなって思って探してたら、この作品に出会えて、凄く読み応えがあるし、続きも気になります!無理しない程度に更新頑張って下さい!楽しみに続きまってます! (2022年10月12日 16時) (レス) @page27 id: 8e4a678c0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とらお | 作成日時:2022年9月25日 14時