page47、人形と孤児 ページ2
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新居内・Aの部屋
『はあぁぁ…』
ピアノを弾きながら溜め息を吐いた。思ったことを吐き出した。その結果があれだ。
勘違いされるようなことを言ってしまった。これではまるで私が…何でもない。考えないようにしよう。
今日一日ただ着付けに行っただけだというのにどっと疲れた気がする。疲れるのは当たり前なのだが、数日前に突っぱねられた時と似たように気分が沈んでいるような…。
『はあぁぁ…』
今度は指を止めて大きく溜め息を吐いた。溜め息ってどこから来るんだろう。本当によく出るわ。
「シケた面してるな、」
『…いつからいたの』
「最初からだ」
譜面を投げそうになるのを堪えると、再び溜め息が出た。
『何の御用ですか』
「いたら悪いか」
『別に。じゃあ聞いてて。』
純粋に興味を持ってくれたなら嬉しい。だけど難しい曲も弾き飽きていた。童謡でも弾こうか。
譜面を探すために椅子を立ったときだった。
「お前、妹いたんだな」
体が動かない。何で…私は家族のことを一切話していない筈。妹なら尚更だ。
『どうして、それを？』
「白髪の待女が言っていた。齢10にして亡くなったと。」
まさかニナから漏れるとは。知られたくなかった。でも、いずれ知られることだったのだ。仕方ないのかもしれない。
『あそこに、人形あるでしょう』
部屋の隅を指さす。相変わらず微笑を浮かべて座っている少女人形がいる。
『あれ、妹がモデルなの。というかそのまんま妹だよ。』
話出すと以外とすらすらと声に出た。頭は拒絶しているのに。
『それと私はあの家の養子なの』
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枝豆(プロフ) - いんこぷりんさん» ありがとうございます！楽しく読んでいただけているとは…。とても嬉しいです。これからもこの小説をよろしくお願いします！ (2020年6月1日 22時) (
レス) id: d4fe53da6f (このIDを非表示/違反報告)
いんこぷりん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。お受験、枝豆さんにとって素敵な春を迎えられるよう祈ってます！コロナまだまだ怖いですがご自愛ください(^^) (2020年5月29日 1時) (レス) id: a01a78f710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：枝豆の皮 | 作成日時：2020年5月6日 23時
