好物頂上決戦【宮 侑】

宮兄弟。 ページ5

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そしてその日から、

宮治くん、もとい治と、



すなくん、もとい角名りんと過ごすことが多くなった。



たまに女の子にネチネチ言われたけど、角名りんがひと睨みしたら言われなくなった。

こわい。







「そういえば、2年なってから何日か経ったのに侑のやつ来ないね、コッチ」

「なんや昼も休憩時間も同クラの女子につかまっとるっぽいで」

「人気なんやな、宮侑くんって」

「オイ俺が人気ないみたいに言わんといてや」





もぐもぐと、今日もおにぎりを食べる治くん。

(ていうか毎日食べてる)



角名りんは、机に伏せてものすごい速さでスマホをスクロールしている。こわい。(2回目)







そんな時だった。


クラスの女子が急に騒ぎ出した。





えっ、なに？と思ったら、

治くんが眉間にシワを寄せてこわい顔をしていた。







「やっと治のクラス来れたわー！」

「ホンマ喧しいから来んでもよかったわ」

「そんなこと言って寂しかったんやろ？あ？」

「ちょ、ホンマキショいから離れろ、」





宮兄弟のそろい踏みに、

周りの女の子達は目がハートになっている。



かっこいい…！目の保養…！

そんな声が聞こえて来る。






「角名りん、私場違いやんな…」

「そう、かもね…」

「ほんならちょお席外すわ」







その時、宮侑と目があった。








ドキリ





なにも悪いことをしていないのに、

なにか悪いことをしたのがバレたような、




そんなように心臓が跳ねた。





治とはまた違った、

何かを見定めるような、瞳。







「えーっと、見たことあるで君…確か、吹奏楽部の！」

「村原です」

「あー！今思い出しそうやったんに！そこはギリギリまで粘らせるとこやろ！」

「いや、知らんけど…」

「すまんな(人1)、やかまして…」





大丈夫、と言うと、突然宮侑の方に手を握られて、







「よろしくな、(人1)チャン」





貼り付けたような笑みで言われた。



いや、だから！









「…握手からの名前呼びってバレー部で流行っとるん？」

「え、流行っとらんけど」

「…バレー部こわ、ホンマこわッ」

「「「？」」」

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