バカげたトークとその先。 ページ22
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「先輩、あれでホンマに侑先輩と付きおうてへんのですか?」
「せやで。アイツ私のこと天地ひっくり返っても好きならんって昨日言うてたし」
「え!昨日も会ってたんですか!」
「あ〜…うん、ホンマ運悪いねん私」
ちゃぷん。と湯船に浸かる。
疲れがとれていくのがわかる気がした。
「(人1)ホンマは嫌じゃないやろ」
「なんてこと言うんやさえちゃん…」
「なんかあんま嫌がっとらん気がして」
「さっきの右ストレート見てなかったん?」
ごめんな、治くんしか見とらんだ!
さえちゃんはそう言って笑った。
絶対うそや。←
「えーさえちゃん治好きなったん?」
「や、ご飯食べとるとこ可愛ええな〜って思うただけ」
「分かりますその気持ち」
「でも治箸の持ち方めっちゃおもろいねんで」
こんなんして持っとるん見とった?
それから私とさえちゃんと、後輩の榊ちゃんとでひたすらバカげたトークをしていた。
「わ、やっぱ痛いわ…さえちゃん、コットン貸して」
「2枚でええ?」
「ええよ、ありがとう」
お風呂から上がり、着替えて化粧水を染み込ませたコットンを頬に乗せる。
乗せながら髪を乾かしていると、横から視線を感じた。
「どうしたん?」
「先輩髪サラサラやな、って思って」
「え、そお?」
「それ私も思っとった。羨ましいなあ」
さえちゃんが、まだ少し濡れている私の髪を触る。
確かに、あんま癖とかないし寝癖もつきにくいけど…
「侑くん、サラサラの髪の子タイプやって前言うてたで」
「いや全然興味ないけど?ホンマ違うからな?」
「本当ですか〜?」
「榊ちゃん?明日侑の隣の席でご飯食べる?」
それだけは勘弁です!と逃げる榊ちゃん。
気づいたらお風呂の使用時間ギリギリになっていて、私達は慌てて大浴場を後にした。
「あ、ごめん2人とも、ちょお先戻っとってくれん?休憩したくて…」
「ええよ」
「分かりました!」
2人と分かれて自販機の置いてある休憩スペースに足を運ぶ。
ソファに着替え入れてた鞄をおいて、クリアファイルとiPodを出す。
クリアファイルには、課題曲の譜面。
「(ここ、いつもついてくのギリギリやねんな…)」
耳から音を何度も流しながら、譜面を確認する。
6人部屋は騒がしいから、この空間はありがたかった。
「(イメージするんや、イメージ…)」
そこから先、
私の意識は途切れていた。
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ひぉん - とてもドキドキしました!もどかしくて、早く付き合っちゃえよ~!と思っていました!最後の後書きではるかさんの仰っていた「侑はモテるが故に恋に落ちる瞬間や気持ちが欠けている」の所、解釈の一致で全私がスタオベしました、!笑これからも楽しみにしています! (2020年8月18日 1時) (レス) id: 63fe28e87a (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - めっっっっちゃ面白かったです!これで読むの2回めなんですが何回見ても面白くて宮侑はかっこよくてドキドキしてもうほんとに最高でした!私も中学の時吹奏楽部だったのでこういうの憧れます!体に気をつけてこれからも頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 03b3e3161b (このIDを非表示/違反報告)
さむつむ(プロフ) - はるかさん» 治くん、ありがとうございます!!!!めっちゃ嬉しいです! (2020年3月6日 12時) (レス) id: 0a4236f730 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - りぃにゃんさん» コメントありがとうございます!!ツッキーとクロ、二人とも挑発上手なので書きがいありそうです笑 実は治の小説の次に書こうかなと思ってます、また楽しみにしていてください(^^) (2020年3月6日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - みろるさん» コメントありがとうございます!最初の作品から読んでくださってるなんて…!とっても嬉しいです(^^)私もすなりん大好きなので頑張ります!また応援よろしくお願いします!! (2020年3月6日 0時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はるか | 作成日時:2020年2月27日 20時