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数日後。
＿＿ガチャリ。
夜、オリンピックのために長らく家を留守にしていた臣が帰ってきた。
私は悠聖を抱き上げて玄関に向かう。
「ただいま…」
「おかえり、臣」
「パパおかえりーッ」
「…あー、(人1)に悠聖……」
何かと疲れ切った様子の臣は、
珍しく床に荷物を置いて、玄関まで迎えにきた私達をまとめて抱きしめた。
「疲れた……」
「お疲れ様、いい試合だったよ」
「負けたけどな」
「パパかっこよかった〜」
「ん。ありがと」
おいで、と悠聖を抱き上げて、頭をなでる臣。
優しい目つきは、もう珍しいものではない。
父親そのもの。
「悠聖、俺いない間泣いてない？」
「ないてない！」
「ママ変な男とか連れ込んでなかった？」
「なかった！」
「3歳児になに確認させてんのバカ」
「いた」
暴力反対なんだけど…とジロリと私を睨みながら臣は手を洗いに行った。
荷物、後でもいいかなあ。
私は悠聖と目を合わせたのだった。
.
「あ、梅ちりめんご飯」
「今日は久しぶりに臣が帰ってきたから腕をふるいました〜」
「…(人1)、これ梅だけど食えたっけ」
「すごいよ。最近は割と食べれるようになってきたんだよ」
えっへん、と誇ると臣は、すごー。と無表情でやる気のない拍手をしてきた。
もっと驚いてもいいのに。
「悠聖、おい、ご飯」
「あー、まって、パパ、はい」
「……？なにこれ」
「パパがんばったからぼく、かいたの！」
え、今？と不思議そうに聞く臣の手に渡ったのは、
数日前、真剣に描いていた臣の絵。
「これパパ、ママ、ぼく！で〜、これがみやせんしゅと…」
「…何でよりよってアイツなわけ」
「ふふ、金髪だから覚えやすかったのかな…気に入っちゃって」
「…そこは気に食わないけど…よく描けてる。ありがとう」
悠聖の頭を笑って撫でて、どこかに飾るか…ってもう一度絵を見た臣の眉が、ぎゅっと寄った。
…バレちゃったか。
「…悠聖、ママの隣に描いてあるこれ、」
「あっ、それはね、ママがいうってやくそくしてるよ」
ニコニコしてる悠聖と、まさか、って驚いてる臣。
対みたいで面白くて、
私は笑いながら頷いた。
.
.
「＿＿＿実は今、2人目を妊娠してます」
臣の手から、絵が滑り落ちてしまった。
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くまとも(プロフ) - 作者さんの表現、私は好きです。文学小説みたいに少し難しいですが、情景は浮かんでくるし言葉の表し方がすごい好きです。 (2022年4月9日 10時) (
レス) @page37 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - らいすさん» リクエストありがとうございます！了解しました！楽しみにしててください(^^) (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - smile0312さん» 嬉しいです！本当に素敵なリクエストありがとうございました(^^) またお願い致します！！ (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
らいす - 突然失礼します！宮治で喧嘩＆嫉妬編みたいです！よろしくお願いします！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 353c3ad3a3 (このIDを非表示/違反報告)
smile0312(プロフ) - 早速リク消化ありがとうございました！！ニヤケながら読ませていただきました！またなにか思いついたらリクエストさせていただきます！ごちそうさまでした (2020年8月13日 5時) (レス) id: 5bb02e7866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年7月22日 18時
