不器用で甘い嫉妬 《佐久早聖臣》 ページ2
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臣と付き合えてから、1ヶ月。
頼りなくて、ちょっと不器用な私たちの恋愛は、まだまだ続いていく。
はず、なんだけど。
「(人1)、メシ〜…わ、顔こわっ！」
「こもりん……私って魅力ない？」
「えぇ、そんなことないと思うけど…」
とりあえず話聞くから食堂行こ、って言ってくれて、重い腰を上げてお財布を手に持つ。
臣の席を見れば、そこはすでに空。
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「佐久早が頻繁に告白されてる？」
「うん…」
「それはまた…何でかな」
「私が聞きたいよう……」
はあ、とため息をついて目の前にある豚骨ラーメンを睨む。
こもりんが奢ってやると言って買ってきてくれたのだ。２つ。豚骨ラーメンを2人ですする。
「…私、臣と付き合ってるって分かるよね？」
「そりゃああの佐久早と廊下で手繋いでればねぇ…」
「うぅ…何でだろうなぁ…臣は私の、なのになぁ…」
それは、醜い嫉妬。独占欲。
臣に好かれていることが、触れられていることが嬉しくって、
欲張って、黒になってしまう。
麺をすすって、こもりんを見れば、
それはそれはもう満面の笑みで私を見つめていた。
「可愛いねえ、佐久早に聞かせてあげたい」
「〜〜っ、やだ、臣には絶対絶対言わないで」
「えー、なんで？」
「……うざい、とか、重い、とか言われそうで」
付き合う1ヶ月のなか、私が知らない臣をたくさん見つけて、
手繰り寄せて、心にしまって、大事にしてきた。
想いは、膨らむばかり。
そんな拙いもの、臣に見せてしまったら呆れられそうで嫌だった。
「…わがままなのは分かってるよ。嫉妬してるくせに胸の内言わない、なんて…
でも私にとって臣は"嫌われたくない"存在になっちゃった、から…」
「…不安なんだ？」
「…うん、」
1ヶ月は、たかが、じゃない。
もっと、もっと、好かれたい。醜い、想い。
それを、身に染みて感じていた。
ごちそうさまでした、と手を合わせたこもりんは、
大丈夫だよ、と笑った。
「(人1)が思ってるより、佐久早は(人1)にゾッコンだよ」
「え、そうかな…？」
「そうに決まってるから…試しに俺が好きとか言ってみ？違う意味でしぬと思うから」
「え、物騒だから言わないよ…」
それでもこもりんの優しさに安心して。
相談に乗ってくれた友にデザートをご馳走したのであった。
プラマイゼロ。←
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くまとも(プロフ) - 作者さんの表現、私は好きです。文学小説みたいに少し難しいですが、情景は浮かんでくるし言葉の表し方がすごい好きです。 (2022年4月9日 10時) (
レス) @page37 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - らいすさん» リクエストありがとうございます！了解しました！楽しみにしててください(^^) (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - smile0312さん» 嬉しいです！本当に素敵なリクエストありがとうございました(^^) またお願い致します！！ (2020年8月14日 23時) (レス) id: 932e8eeb07 (このIDを非表示/違反報告)
らいす - 突然失礼します！宮治で喧嘩＆嫉妬編みたいです！よろしくお願いします！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: 353c3ad3a3 (このIDを非表示/違反報告)
smile0312(プロフ) - 早速リク消化ありがとうございました！！ニヤケながら読ませていただきました！またなにか思いついたらリクエストさせていただきます！ごちそうさまでした (2020年8月13日 5時) (レス) id: 5bb02e7866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるか
| 作成日時：2020年7月22日 18時
