悪女だった女

悪女だった　50 ページ5

玲於side


Aが眠ってから数時間


明るかった空はもう暗くなり人工的な明るさが周りを照らしている


それでもメンバー全員Aの側にいる


夕菜はずっと泣きっぱなしで隼と祐太君が背中をさすってる


俺はAの手を握ってるだけ


あ「…ぅ…」


玲「…A?」


あ「…めな…さ…ゆ…して…(泣)」


いきなり泣き出したA


あ「ごめな…さ…ぉ…か…さ(泣)」


玲「A!A!!A!!」


必死に呼ぶとはっと目を覚ました


目にたくさんの涙をためながら


夕菜は安心したのかAに抱き付いた


他の皆も安心した顔をしていた


まだ少しパニックになっているのか状況が上手く掴めていないらしい


ふと見せた怯えたような顔が俺の胸を締め付けた


あ「玲於…」


俺の名前を呼ぶ弱々しい声


玲「よかった…」


俺はAを抱き締めながらそう呟いた


亜「…A、なにがあった」


あ「ｯ…」


涼「亜嵐君今は…」


あ「…いいよ涼太。でも、今すぐには言えない…ちょっと時間を頂戴…」


亜「…わかった」


一瞬見せた怯え切った顔を見逃さなかった


Aはまだ傷つかなきゃいけないのだろうか


なんでそこまでの事を神様はするのか


たくさんの神頼みをしてきた俺でも今はその神様が憎い…


Aには幸せになってほしい…


俺が…幸せにする


今度こそAを守るんだ…

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