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放課後
杏と結衣は、待ち合わせの校門前で先に待っていた。
結衣「私たち、今日からの1週間が勝負じゃない?」
杏「勝負?なんで?」
結衣「だってさ、また1週間後にはこの前みたいに全然会えなくなっちゃうんだよ?だから、その前にもっと近づいておかないとダメな気がするの!」
杏「そうなのかな…」
結衣「杏、よく考えて!私たちの相手は、トップクラスのイケメンなんだよ?クラスの女子がキャーキャー騒ぐ様な人気者なの。彼らには、私たちじゃなくても、いくらでも女の子なんているんだから。」
杏「確かにそれはそうだよね…油断してたら消えちゃいそうなのはよく分かる。廉くんの下駄箱にラブレター入ってるのも見ちゃったし。」
結衣「私たちも。もっと積極的にいかないと!今は好かれてるからって調子乗ってる場合じゃないよ!杏、わかった!?」
杏「わっ、わかったよ!!私も積極的に頑張るようにする!」
(キスしてもらえたぐらいで、安心してたらダメなのか。そうだよね、お礼としてキスしてもらっただけだもんね。舞い上がってたらダメだ。)
杏「実はさ、私1つだけ結衣に言えてないことがあって。恥ずかしくて言えなくて…」
結衣「えっ!?何!?」
杏「実は、廉くんにキスされました。」
結衣「はぁぁぁぁ!?えっ!?まじで聞いてないそれ!いつ?どこで?」
杏「2週間ぐらい前の放課後に、準備室付近の階段下で…」
結衣「まじで?杏、実はちゃんと前に進んでるじゃん…出遅れてるのは私ってことか。笑」
杏「でもね、ちょっとその直前にいろいろあって、お礼としてキスされただけなの。もちろん私はかなり嬉しかったけど、廉くんにとったら、ただのお礼なんだと思う。」
結衣「お礼にキス…。でも、どんなにモテる廉くんだとしても、お礼にキスとか普通する?杏とキスしたかったんじゃないの?」
杏「だと良いんだけどね…」
結衣「てか、その前に秘密にしてたとか反則!これからはちゃんと報告し合おうね!」
(あの日、結衣には5月まで我慢しろって言われたのに、待ち伏せしちゃったとか死んでも言えない。でも、とりあえず報告はできて良かった…。)
勇太「ごめーん!お待たせ!バタバタしてて遅れちゃった。」
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作者名:アプリコットママ | 作成日時:2017年7月14日 20時