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――L i e°.*о'5 ページ5

「…行った方がいいのかな。」

放課後の帰り道。部活をやっていない私は、帰宅部のみなさんと一緒に下校。
今は自分の家の数m前の公園で今朝の手紙を手に、行くか行かないかを一人で悩んでいるわけだけども、

「…まず、店どこ。」

大事な店の住所を書いていない。
…客に来てもらうように手紙送ってるのに、意味なくない?

少々あきれながら、公園を後にして、また歩き出した。

「住所書かなきゃいくにも行けないじゃな―――…」

ふと横を見てみると、
「あ、霧沢さん。」

「天、宮…くん…」

学校の人気者がいました。

「え…え、えぇぇぇ…な、にやってるの…」
「え?…この店の店員?」

天宮君しか写ってなかった視界には、今はよくわからないお店が。
「…なにこの店。」

「ほら、君が今朝見てた手紙。…チラシの方が正しいか。」
「手紙…?」
「あれ、見てなかったっけ?ほら、レンタル彼氏!」

「レン、タル…」

すると、私の頭には、今朝の手紙が写った。

「あ、あれ…!」

すぐに鞄から手紙を出した。
というか、天宮くんが店員……

この店、相当繁盛してるぞ。

「そ、この店。そだ、寄ってく?」
「えっ?!い、いや…いいです…あの、変に誤解されたくないから…」

すると天宮くんは少しだけ笑って、

「誤解ってなんの?別にいいじゃん。
人のことに口出しする義務なんて、他人にはないでしょ?」

「あ、天宮くんがよくても、私が嫌なの!第一、私、そういうのあんまり、好きじゃない、から……」

「んー、ならいいや。無理強いしてまで入れなきゃないってことはないし。

気が向いたらいつでもおいでよ。」

そう言う天宮くんの微笑みには、少し悲しみが混じってる気がした。

せっかく誘ってくれたのに、なんか申し訳なくなった。

「じゃあ。私、行くね……また明日。」
後ろ髪を引っ張られる思いで、その場を去った。

「あ、ちょ、」

鞄から手紙を出した。
白い、綺麗な封筒に包まれた便箋。
気になったけど、なんか入る気にはならなかった。

「嘘は嫌だな……」

学校で一人呟いたその言葉をもう一度誰もいない道で呟いた。

――L i e°.*о'6→←――L i e°.*о'4



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あづにゃん(プロフ) - 那桜さん» いえいえいえ!!これからも頑張ってください><* (2014年10月24日 22時) (レス) id: 97173182ec (このIDを非表示/違反報告)
那桜(プロフ) - あづにゃんさん» 天才のての字も文才のぶの字もないのですがありがとうございます!!! (2014年10月18日 17時) (レス) id: e2d1d8958e (このIDを非表示/違反報告)
あづにゃん(プロフ) - 那桜さん» 天才ですね!!こんな文才があるなんて!!もうホント羨ましいです><´* (2014年10月18日 11時) (レス) id: 97173182ec (このIDを非表示/違反報告)
那桜(プロフ) - あづにゃんさん» ありがとうございます!! (2014年10月17日 17時) (レス) id: e2d1d8958e (このIDを非表示/違反報告)
あづにゃん(プロフ) - 夢主ちゃんめっちゃ可愛い((>ω<´* (2014年10月13日 8時) (レス) id: 97173182ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:那桜 | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2014年3月28日 0時

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