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「私は全てを話しました。そして、信長たち武将を誕生させた、本当の黒幕のことも」

「本当の黒幕?」

『父以外にも、クローンを作りたがっていた人がいる、』


静かに頷く信長ママ。


「それは、」

「黒幕は……別府ノ守与太郎」

『…!』

「理事長様が!?」


納得と言えば納得のいく人物ではあった。

だってそうじゃないと、あんなにも戦国武将と同姓同名の生徒を集めて来られるわけがないから。

偶然にしてはでき過ぎている。

前に、戦いがロマンだとかなんとか言っていたし。

信長ママがもう一度頷いた。


「戦国武将を甦らせるにはどうしたらいいのか、その術を探しているときに、博士の噂を聞きつけたのです」

『父の、』


理事長は、父に資金援助する代わりに、武将たちの面倒を見させてほしいと提案したらしい。


「研究は成功し、信長たちは生まれた。そして私は見てしまったのです。…悪魔のような計画を!」


父と理事長は、クローンたちに旗印戦で戦わせる計画を立てていた。

けれど、そのあまりにも非人道的な計画に、信長ママと日下部さんという研究員が反対した。


「え?」


突然出てきた自分の名前に、みやちゃんも驚いている。


「あなたのお父様です」


血には抗えないとする理事長と、愛の力を信じるみやちゃんのお父さん。

理事長に噛み付いたみやちゃんのお父さんは、そのまま研究所を解雇されたという。

信長ママが見せてくれたカードフォンには、みやちゃんのお父さんと父、信長ママが並んだ写真が写っていた。


『お父さん…』

「父様…」


とうとう父の研究は成功し、私が生まれたタイミングで武将のクローンが生み出された。

ここからは私も知っている話だ。

父と理事長は、クローンたちが2歳になる前に、生まれ育った土地で育てるという計画にしていた。

秀吉くんや伊達くんをはじめ、東京から離れた地域の武将もたくさん居たので、自らの目が届かなくなることを恐れた父は、さらに私のクローンを武将と同じ数だけ生み出して、各地に散らばった武将を監視させることにした。

ただ、特別な存在だった信長と徳川くんは、研究員の近くに置くことになったという。

当初、信長は信長ママの元へ、徳川くんは父の元へと預けられたのだそう。


『え、』


これは知らなかった。

だとすれば、私は父が死ぬまで徳川くんと一緒に暮らしていたというのだろうか。

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美優(プロフ) - 有紀さん» 初めまして!コメントありがとうございます☺️私も最近続きを書きたい欲が出てきました!気長にお待ちいただければ嬉しいです! (4月14日 14時) (レス) @page31 id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - 初めまして、このドラマが好きで読ませていただきました。続き楽しみにしてます。 (3月29日 18時) (レス) id: 1322499c70 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - ななさん» お久しぶりです!嬉しいです✨ (3月22日 15時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
なな - TVerで配信開始されたので懐かしくなりまた読みにきちゃいました。 (3月6日 23時) (レス) id: 114e35bcaa (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - らんさん» ありがとうございます!最近は更新できていませんが、読んでくださる方がいると思うと嬉しいです😊 (2023年4月15日 18時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作成日時:2022年8月30日 10時

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