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『なんで私が…』
旗印戦が始まる直前、私は魔村さんに徴集されて和室に来ていた。
「この学校でお茶を点てられるのは蝶野さんだけです。きちんと旗印戦を行うために協力してください」
秀吉くんが出した旗印は、2人をお茶で倒すというものだった。
有無を言わせぬ勢いで着物に着替えさせられ、秀吉くんと酒井くん、榊原くんのいる部屋に通される。
「Aちゃんがお茶点ててくれんの？気合い入るわー」
『終わったら美味しいもの奢ってもらうからね』
やるとなったら仕方ない。
茶道を習わせてくれた祖母の顔を潰さないためにも、きちんとしないと。
「今から出すお茶の産地を当てた方が勝ちとなります」
『茶歌舞伎ね』
「それでは旗印戦、お茶当て、開始」
魔村さんの法螺貝を合図に、酒井くんと榊原くんがお茶を飲んだ。
一口飲んですぐに目を合わせた2人。
「「爽健美茶！」」
『産地だって』
「不正解」
「「わかるわけねえよ！」」
続いて秀吉くん。
「お点前頂戴します」
得意分野への余裕もあって、綺麗な所作で飲む姿はさすがとしか言いようがなかった。
「京都、通圓の宇治茶ですね」
「正解。これにより旗印戦、秀吉くんの、勝利」
「シャーーーーーッ！！！」
魔村さんが法螺貝を吹くと同時に立ち上がって、雄叫びを上げた秀吉くん。
「てめぇの得意なもんで来やがって！」
「ちゃこちゃこどうでもええこと言うてんちゃうぞ！」
「卑怯もんが！」
「ヒップぺんぺーん！」
『…』
「ぺんぺーんだ！」
怒る酒井くんと榊原くんをさらに煽る秀吉くん。
そんな秀吉くんも物ともせず、魔村さんが衝撃の言葉を発した。
「続いての旗印戦ですが、掲げたのは、再び秀吉くん」
「はぁ？」
「連続！？」
「ちーっす」
次の相手も酒井くんと榊原くんだった。
内容は、将棋。
『だから、なんで私が…』
着物を着ているから、とついでに審判席に座らされた私。
絶対必要ないよね！？
「また…」
「俺ら…」
『私も同じ気持ちだよ…』
どこかうんざりしたような2人に同情した。
「旗印戦、早指し将棋、開始」
榊原くんは将棋得意じゃないのかな？
時折酒井くんの盤を見るような仕草を見せる。
そうこうしているうちに、2人とも秀吉くんに王手を取られてしまった。
「参りました」
「秀吉くんの、勝利」
「搭載されてるスペックがちゃうねん」
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美優(プロフ) - 紗奈さん» コメントありがとうございます！私も嬉しいです！！ (2022年8月15日 19時) (
レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 私このドラマシリーズ好きなので嬉しいです！ (2022年8月15日 18時) (レス) @page6 id: 2c45cd1730 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - すずやまさん» そのお言葉が一番嬉しいです！ありがとうございます🥰 (2022年8月9日 2時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
すずやま(プロフ) - 更新楽しみに待ってました！☺️これからも作成頑張ってください！ (2022年8月8日 18時) (レス) @page37 id: 50da26ed0a (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - 寧々さん» わざわざありがとうございます！全然迷惑じゃないですよー！！ (2022年8月5日 16時) (レス) id: c086026ca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2022年7月25日 9時
