27話 ページ43
「姉さん……」
『私、馬鹿なんです。
大馬鹿者だから後先考えられないんです。
でも人一倍、自分の信念は貫き通したいんです。
和菓子の作り方は私とミロク、2人だけの物なんです。
貴方方に教える事は出来ないんです。ごめんなさい』
自分でも何言っているのか分かんないや。
本当、何コイツ。急にキャラ変わりやがって、とかしか思われてなかったらどうしよう。
それはそれで悲しいな。
……ジェイドさんは何を考えているんだろう。
今更過ぎるけど席はソファと椅子がそれぞれあって私は椅子、ミロクは私の前に居たけど2人が来て椅子に座った。
んで私の前にジェイドさん、その横にフロイドくんって感じ。
てか、2人とも真顔なのくっそ怖い。
あのフロイドくんですら不機嫌顔じゃなくて真顔なんだよ?
と、ジェイドさんは1度目を閉じてから私の目をスっと見て口を開いた。
「分かりました。それではこの話は終わりにしましょう」
ただそれだけ。
終わり。終わりかぁ。
残念。ここには居られないみたい。
まぁ怒らせたのは私だしね。
しょうがないか。
と言ってもミヨの居るサバナクロー寮にはお世話になれないし、今更1年生達の所に行って「私も泊めて」なんて事も出来ない。
今日はあと何回修羅場に会うんだろう。
野宿は修羅場にカウントされないかな?なんて考えながら席を立とうとする。
するとさっき契約を断ち切ってきたジェイドさんがまた口を開く。
「おや?何処に行かれるんですか?」
『は?』
素っ頓狂な声が出たけどしょうがないよね?
笑いたきゃ笑え。
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作者名:みゃるかめす | 作成日時:2020年5月9日 18時