113.効果的面 ページ26
.
あれから更に、別の店でAに似合いそうな髪飾りも見つけ、これまた黄色と赤の花を模した髪飾りにAに先刻あげた羽織にも似合うと思ったから、即買ってAにやった。
相変わらずこんなに貰えないですと遠慮するAだったが、そこは強行突破。
早速髪に差してやると、俺と同じ色の物を身につけるAを見て満足感に駆られた。
後はAに屈託の無い笑顔で「これから毎日身につけてくれると嬉しい!Aに似合うからな!」と言えば、Aはなんの疑いも俺に向ける事は無く『わ、分かりました、ちょっと恥ずかしいですけど……』と照れたようにはにかむのだった。
愛い!!!
♢
「こうしてどうにかAから、他の男を寄せ付けないようにしていたな!」
「え、炎柱様って結構策士ですね……」
「というか炎柱様が天柱様を落としたんですか?!」
「確かに天柱様の羽織って、炎柱様の事を何処となく思い出させるような色合いだけど……まさかお付き合いされる前にあげてたなんて……普通にお付き合いされてからあげたのかと……」
「そんな事は無いぞ!!最初の目的は虫除けだからな、それにAに羽織と髪飾りをあげてからAに言い寄る隊士の数もかなり減った。効果的面だな!!」
「流石煉獄!!見たかお前らこれがお前らが憧れてる炎柱だぞ、爽やかに笑いながら言ってるけど、やってる事えげつなすぎて笑うわ!しかもそれを付き合う前にやってるって事が更にやべーよな!」
「む、宇髄!酒を飲み過ぎだ!」
所変わって現在。
酒を飲んでいるせいか、はたまた炭治郎が聞き上手なのか、質問すれば事細かく昔の話をしてくれる炎柱と眠っている天柱の周りには、気づけばたくさんの隊士達が2人の馴れ初めを聞きに集まってきていた。
野次馬精神な男隊士は勿論のこと、恋愛話が好きな女隊士もいつの間にかちらほら周りに集まって聞き耳を立てている。
挙げ句の果てに、そんな面白そうな事になっている集団を見逃すはずも無い音柱まで参加してきて、炭治郎と2人を中心にわいわいぎゃいぎゃい。
すると周りが騒がしくなってきたからか、う〜ん……と杏寿郎の肩に頭を預けて今まで眠っていたAが、もぞもぞと動き出した。
まずい起こしてしまったかと途端に静かになる周り。
Aが起きると、自然とこの話は終わってしまいそうだったからである。
.
2110人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
anna(プロフ) - もうこちらは更新はされないのでしょうか…?お気に入りに登録しておくので、気が向いたらぜひお待ちしてます! (7月14日 13時) (レス) id: dc36689536 (このIDを非表示/違反報告)
ソイク(プロフ) - 続き気になります!無理せず更新頑張ってください!陰ながら応援しています (2021年9月27日 0時) (レス) @page27 id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2021年5月23日 18時