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110.赤と黄色の ページ23

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そのためには、今回の買い物もかなり重要だ。



『何か買うんですか?』

「あぁ!Aにあげたいものがあってな!」

『……え?私に?えっ、と、煉獄さんが自分用に何か買うんじゃなくて……?』

「俺のものは買わん!!特に今欲しいものも無いしな!」

『え?!』

「遠慮はするな!俺が個人的にAに渡したいだけだ!」



昼ごはんを食べ終わった後、Aを連れて着物屋に行く。
Aは最初、俺が自分の着物を買うために着物屋に来たと思っていたようだったが、そうでは無い事に気づくと『いやいやいや!も、申し訳ないので大丈夫ですよ?!』と慌てだし、俺をすぐに着物屋から出そうとし始めた。



しかしAがどんなに遠慮しても、今日俺はAに羽織をあげるつもりでいるので、断固として着物屋からは出て行かない。



そもそもこれは一応プレゼント、という体裁ではあるが、実際はそうでは無いのだから。
むしろAのため、というよりも俺のための方が大きい。
という事はこれは実質俺の買い物である、ならばAに遠慮される理由は無いな!



という訳で横で未だ騒ぐAは放っておき、お目当ての色のものを探す。



赤と黄色、赤と黄色……それ以外の色は要らない。
Aが1人で居ても、俺の存在を周りに気にさせるために。



「……うむ、これがいいな!A、確か君は羽織を持っていなかっただろう」

『へ?あ、……はい、持ってないですけど……え、ちょ、ちょっと待ってください!まさかこの羽織を?!いや、だ、大丈夫です!結構なお値段しますよね?!』

「そうか?値段は気にするな!いつも俺に昼を付き合ってくれている礼だと思ってくれればいい!」

『いや、え、そんな!そんな事思って無いですよ?!煉獄さんとのお話は楽しいので、付き合っているというか私が行きたくていつも行ってます!』

「そうか!!それは良かった!!」

『はい!!……ん?いや、ちが、そうじゃなくて!!あぁぁお財布を取り出さないで下さい!!ちょ、待ってくださ!』



赤と黄色の一松模様に、一部花柄があしらわれた可愛らしい羽織。
一眼見てAに似合うと思った。
それに俺と同じ色。
これなら側に俺が居なくとも、周りの隊士達にAは俺のものだから手を出すなといつでも牽制が出来る。


我ながらかなりの名案を思いついたものだ。
俺を止めようとするAを制止して、羽織を店主の元へと持っていった。

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anna(プロフ) - もうこちらは更新はされないのでしょうか…?お気に入りに登録しておくので、気が向いたらぜひお待ちしてます! (7月14日 13時) (レス) id: dc36689536 (このIDを非表示/違反報告)
ソイク(プロフ) - 続き気になります!無理せず更新頑張ってください!陰ながら応援しています (2021年9月27日 0時) (レス) @page27 id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2021年5月23日 18時

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