100.馴れ初め ページ13
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そんな、独占欲強めな炎柱とそれに気付かない天柱。
とは言えこの2人は何かと目立つので、良く隊士達の噂話の的になっていたり。
特に新人隊士の中で良く言われるのは
「炎柱様って普通の音量で話せたんだな!見たか今の?!」
「あぁ……あれは相手が天柱様だからだよ」
彼の音量についてだ。
一般隊士の中では明朗快活で兎に角声がでかいと、一定の距離を保たないと鼓膜が壊れると言われているが、Aと話す時だけは別だ。
特に2人きりで話している時は、やはり他に対する対応と明らかに違うと言う。
色気もあるとかないとか。
かと言ってAと同じ対応をしてもらおうとして、別の女隊士がどれだけ言い寄っても他の者には目もくれず。
入り込む隙が無いようだ。
そのお陰で同性からは多少の嫉妬も向けられたりするAだが、その持ち前の性格の良さ故に、最終的には同性人気もそこそこ高くなるという。
「そういえば、前から気になっていた事があって」
「なんだ?」
と、そんな風に何かあれば至る所で噂になる2人。
今日も今日とてそれは例外では無かった。
たまに開催される宴会、杏寿郎の隣にはいつも通りAが居て。
でも任務で疲れていたのか、その内すーすーと小さな寝息を立てて杏寿郎にもたれかかって眠ってしまったA。
そしてその2人の前には、唯一炎柱にAに近付いても良いと許された新人隊士の内の1人、炭治郎。
その炭治郎が、実は皆心の中では気になっていたけど絶対に聞けなかった質問をぶつけた。
「煉獄さんは、いつからAと付き合ってるんですか?」
「……いつから?それは馴れ初めと言う事か?」
「はい!いつも仲が良いので気になって」
「ふむ……」
周りの隊士も、その質問に何も気にしていないフリをしながら、思わず聞き耳を立てる。
誰かと付き合う、なんてAが居なければ全く眼中に無さそうな炎柱を、どうやってここまで落としたのか。
いや分かる、相手が天柱ならぶっちゃけ誰でも落ちそうだが、そこはかとなく周りの誰もが気になる所だった。
「ならAも寝ているし、少し昔話でもするか!」
しかしどちらかと言うと、炎柱が落ちたのではなく炎柱が天柱を様々な策略で落としたのをこの時の隊士達はまだ知らない。
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anna(プロフ) - もうこちらは更新はされないのでしょうか…?お気に入りに登録しておくので、気が向いたらぜひお待ちしてます! (7月14日 13時) (レス) id: dc36689536 (このIDを非表示/違反報告)
ソイク(プロフ) - 続き気になります!無理せず更新頑張ってください!陰ながら応援しています (2021年9月27日 0時) (レス) @page27 id: 145d3835ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神崎セルザ@新垢2 | 作成日時:2021年5月23日 18時