ある日、病室に野獣がきました。(番外編②)【荒北靖友】 (ページ28)

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Aside

やすくんと友くん…どこかへ行っちゃったかと思ったら小さめの自転車を持って戻ってきた。

…友くん、自転車に乗りたいんだ…

ふふっ。やっぱり親子だね。パパが乗っていたものに乗りたいなんて。

「あれ？私友くんにやすくんが自転車乗ってたこと話したっけ…？」

多分、話したこと無かった気がする…。

話してたら、パパと張り合いたがる友くんはすぐ自転車始めるはずだもん。

…そっか。

自然と、自転車に惹かれたんだね。

「ふふっ。…友くんに話してあげよ。」

自転車に乗ってるパパのお話。

野獣って呼ばれた走りをするパパのことを。

インターハイで仲間と一緒に頑張ったパパのことを。

…初めて私が見に行ったレースで優勝した、かっこいいパパのことを。

たくさんたくさん話してあげよう。

それを聞いたら、ますます練習がんばっちゃうよねきっと。

「くすっ、楽しみ。」

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