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「ごちそうさまでしたぁ！」
空っぽのお弁当箱の前で、手を合わせてにこにこの友くん。
ふふっ、がんばって作ってよかったぁ。
「パパ！ごはんたべたから、キャッチボールしよ！」
「アア？もう少し後でいいんじゃナァイ？」
「いまやるの！」
「あーハイハイ、わかったわかった」
やすくんは友くんに手を引っ張られて広場まで行っちゃった。
友くんが取れるように、柔らかいボールを優しく投げてあげるやすくん。
友くんもすっごい楽しそうで、私も嬉しくなっちゃう。
微笑ましい光景だ…
「…なんだか今でも夢みたい…」
やすくんと同棲して、結婚して、子どもも産まれて、
初めての育児で2人で戸惑うこともたくさんあるけど、やすくんはいつだって気持ちの面でも生活の面でもサポートしてくれて。
お仕事も大変なはずなのに、ありがたい。
こんなにずっと一緒にいると大喧嘩もしたりするかと思ったけど、びっくりする事にそんなこともなくって。
私が不安な時や苦しい時は、すぐに気付いて話を聞いてくれたり支えてくれる。
ほんと…やすくんの事、毎日毎日だいすきになっていってる。
長年一緒にいると、そういう気持ちも落ち着いてくるのかなって思ったけど、『好き』の更新が止まる事がない。
もう…これ以上好きにさせてどーするの。
「ほんと…世界でいちばん素敵な旦那さんだね。」
思わず緩んじゃってる口元を隠すように、やすくんがさっきまで飲んでたベプシを一口もらった。
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作者名：蓮菜 | 作成日時：2021年4月10日 0時
