妖艶なウソ ページ39
ひとらん様に黒水晶を託して数日。
ひとらん様は上手く黒水晶を利用されていた。
土の能力を持つひとらん様ならではで、黒水晶を身に付けながら生き返るよう命令しながら耕せば、農作物が元気になってきたらしい。
私の目から見ても、農作物に掛かるモヤは少しマシになっていた。
が、地面に関しては変わらない。
これは今まで血を流してきた代償として、簡単に消える物ではないんだろう。
今の私に出来る事として、あれから植物の世話をする事も私の仕事の1つとなった。
と言っても水やりや雑草抜きにはなるが、私が手入れをすれば黒いモヤが薄まるのだ。
外道丸ちゃんや他の馬との交流もさせてもらい、今ではもう主抜きでも仲良しである。
公休日の今日は畑へ行こうかと城内を移動すれば、やはりチラチラと視線が集まる。
流石に慣れては来たものの、良い気はしない。
城内に女性がいない理由はトントン様から聞いた。
それは過去に、鬱様が城内で働く女性という女性へ片っ端から手を出したからだとか。
まさかとは思ったが、ドロドロしたモヤを持つ鬱様を思えば、あながち嘘だとも思えなかった。
男運の無い私からすれば、関わっちゃいけないタイプの男性だな。
ut「Aちゃんやん！」
噂をすれば何とやら。
廊下で鬱様に呼び止められる。
ut「どこ行くん？」
『畑へお手伝いに行こうかと』
ut「へー、偉いなぁ」
作り笑顔を見せる鬱様は、今日も整った顔の周辺までモヤモヤさせ、ドロドロさせている。
ut「ここの生活には慣れた？」
『そうですね。皆さん良くしてくれます』
ut「皆ばっかりズルいわぁ。俺とも仲良うしてよ」
ウソ。
会えばいつも、妖艶に誘うような物言いをするだけで、鬱様はそんな事本当は全く思っていない。
なぜなら鬱様のオーラに、私に対しての好意の色が見られないから。
外道丸ちゃんとひとらん様の件ではっきり分かったが、あの日から見えだしたモヤの色は、その人を象徴する色。
何と呼べば良いのか分からず、オーラと名付けてみた。
体調が良くなるとオーラはキレイな色へ近付き、好意を寄せた相手には自分のオーラに相手のオーラの色が交じるのだ。
外道丸ちゃんのオーラは白で、ひとらん様のオーラも白。
2人が寄り添う事で白さが増し、お互いに大事に想っている事が伝わってきていた。
鬱様からは私と話していてもオーラには何の変化も見られない。
でも。
だからこそ、安心して横にいられる
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ゆかり(プロフ) - わぁーー、めっちゃ嬉しい！ありがとーございます！書きたい話はまだまだあるので、頑張りますね。 (2021年11月3日 20時) (
レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - とても面白いです！どストライクにハマる世界観、書き方、夢主の性格...など！めちゃくちゃ好きです。次の更新楽しみにしています。無理せず頑張ってください！ (2021年11月2日 23時) (レス) @page31 id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 御三方、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！頑張る励みになりますね。そして銀狐様、ご指摘ありがとうございました。コソッと直してみました！ (2021年10月25日 12時) (レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
銀狐(プロフ) - この作品好きです！これからも御体に気を付けながら頑張ってください！あと大食漢ではないでしょうか？ (2021年10月25日 10時) (レス) @page18 id: b88b2ea9fb (このIDを非表示/違反報告)
シー - え、めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！ (2021年10月21日 3時) (レス) id: 7d376a875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかり | 作成日時：2021年10月15日 6時
