恋のキューピット ページ37
外道丸ちゃんと対面して感じた事。
外道丸ちゃんは怯えている。
何に？
ひとらん様に移る事を。
何が？
この黒くモヤモヤした良くない物が。
今朝から見える様になった色が、外道丸ちゃんのひとらん様に対する想いを表していた。
嫌いで避けている訳ではない。
大好きなひとらん様に移さないように、近付かないようにしていただけ。
何といじらしく、可愛いんだろう。
大丈夫、移らないよ。
頬を撫でながら黒いモヤを受け取っていく。
何となく分かってきた。
黒いモヤを跳ね返すんじゃなく、自分の中に取り入れて分解するイメージだ。
外道丸ちゃんが私を見つめる。
この澄んだ瞳に私はどんな風に映っているんだろう。
少しでも外道丸ちゃんが楽になるようにと頬を撫で続ける。
私の手にすり寄る外道丸ちゃんは、まるでお礼を言ってくれているようだった。
ht「A、本当にありがとう」
『いいえ、お役に立てて良かったです』
外道丸ちゃんの真横に立つひとらん様は、愛おしげにその首筋を撫でる。
外道丸ちゃんも嬉しそうで何よりだ。
ht「にしても、これは移るのか？」
『分かりません。ただ動物には野生の勘もありますし、もしかしたらそうなのかもしれません』
移るようには見えないが、確かではない。
調べようにもどう調べれば良いのか。
『外道丸ちゃんがこうなった原因は分かりますか？』
ht「いや。特に何か変わった事は」
『そうですか…この牧草や野菜に薄っすらと付いたモヤの蓄積、とかでしょうか？』
ht「そんな物まで見えるのか」
餌箱に入った人参を手に取れば、少ししなびれ、膜のようにモヤがかっている。
それも私が触る事で消えた。
そのまま外道丸ちゃんへ人参を差し出せば、迷う事なくパクリと食べる。
ht「おお、食べたな」
『お腹は空いているんでしょうが、これを食べ続けるのは良く無いのかもしれませんね』
これ、とはもちろんモヤがかった牧草や野菜の事。
ht「人間も同じ畑で採れた野菜を食べているが大丈夫だろうか」
『うーん…どうなんでしょう。野菜に付いているという事は、畑もモヤがかってるかもしれませんし』
ht「…畑に行くか？」
それはありがたい。
私達が口にする物でもあるし、そこに原因があるのなら解決したい。
ありがたいお誘いに、お願いしますと言うより先。
背中を押された。
急な衝撃に対応出来ず、前のめりになった私をひとらん様が受け止める。
振り返れば外道丸ちゃんが目を細めていた
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ゆかり(プロフ) - わぁーー、めっちゃ嬉しい！ありがとーございます！書きたい話はまだまだあるので、頑張りますね。 (2021年11月3日 20時) (
レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - とても面白いです！どストライクにハマる世界観、書き方、夢主の性格...など！めちゃくちゃ好きです。次の更新楽しみにしています。無理せず頑張ってください！ (2021年11月2日 23時) (レス) @page31 id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 御三方、コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！頑張る励みになりますね。そして銀狐様、ご指摘ありがとうございました。コソッと直してみました！ (2021年10月25日 12時) (レス) id: 22f5afe48d (このIDを非表示/違反報告)
銀狐(プロフ) - この作品好きです！これからも御体に気を付けながら頑張ってください！あと大食漢ではないでしょうか？ (2021年10月25日 10時) (レス) @page18 id: b88b2ea9fb (このIDを非表示/違反報告)
シー - え、めちゃくちゃ好きです！！応援してます！！ (2021年10月21日 3時) (レス) id: 7d376a875d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆかり | 作成日時：2021年10月15日 6時
