【ノラガミ】二つの名を持つ神器

11.関係 ページ14

『う〜ん、美味しい！リンゴはいつの時代も変わらない美味しさですね。...今の方が確実に美味しいけれど』






私は近くのお店にあったリンゴを食べ、素直な感想を言った。



このリンゴは決して盗んだわけではなく、夜ト様のところに行く前に父様に貰ったお金で買ったものですよ！



まぁ、こんな身なりですからお会計のところでしか此岸の者に姿は見せてないんですけどね。



案の定、変な目で見られてしまいましたが...






『あら？夜ト様、あんなところで何をやってるのかしら？』






ちょうど、曲がり角を曲がったところに夜ト様が雪音君と話しているところが見えた。






『夜ト様、何しておられるのですか？』


「紅音！」






私が声をかけると、夜ト様は驚いた顔をしてこちらを振り返った。



雪音と何の話してたのだろう？



私が考えていると、雪音君が私の前に出てきた。






『雪音君だよね。どうしたの？』


「なぁ、紅音。お前、野良とどういう関係なんだ？」






そう聞いてきた雪音君の表情は、真剣そのものだった。

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