純白の姫 (ページ15)

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第十三話ページ15

私がヴァリアー城に来て早くも５ヶ月がたち、ようやくなれたヴァリアー城を1人で散歩するのが日課。

お兄様は、そんな私に少しづつ炎の使い方を教えてくれるようになった。

まだ、うまく使いこなすことは難しいけど少しづつうまくなっているってお兄様が褒めてくれる。

私は、それだけでいい。

他の幹部の人たちもいろいろと教えてくれる。

私は、ここに来て良かったと思うようになった。

お父様のことも大丈夫だったけど、ここの人たちは年齢が近いだけあってとても過ごしやすい。

私は、そんなことを考えながら庭を歩いていると

「A様。ここに居られましたか。クッキーを焼いたのですがいかがですか？」

とメイドがクッキーの入ったかごを持ってきた。

「美味しそうですね。一ついただきます。」

私は、そのうちの1つをとり口に運んだ。

「美味しいです…！ゴホゴホ！」

私は、食べ終わった瞬間に口から血を吐いた。

「食べたわね！全く手のかかるお嬢ちゃん。いつも幹部がいるからなかなかヤレなかったじゃない。」

「どうして…ゴホゴホ…。」

「依頼よ。あなたに生きていたら困る人がいるんだって。だから、死んで？」

メイドは、どこからともなくナイフを出し私に振り下ろそうとした。