第87話 ページ40
私は、悩んでいる堅兄を見て
『行ってきていいよ。私、部屋にいれば大丈夫だし。』
と笑顔で言った。
だが、
堅「いやいや!それで何かあったらって思うと気が気じゃねぇんだよ!」
とすごいダメ出しされた。
『花火大会の時間くらい一人で大丈夫だもん!』
堅「前にそのくらいの時間で熱出して倒れてたの誰だよ!」
『あれは、たまたま雨に濡れて風邪ひいただけじゃん!』
堅「たまたまがそんなしょっちゅうあるかよ!」
『たまたまなんだから仕方ないじゃない!』
堅兄と言い争いになってしまいそれを見兼ねた三ツ谷が
三「なら、オレがドラケン帰ってくるまでAと一緒にいようか?」
と言ってきた。
それを聞いたエマは、私の方を向いてニヤニヤしてきた。
堅「オマエが見といてくれるなら助かるけどよ……。」
堅兄は、オマエはどうなんだという目線で私を見てきた。
リハビリではまだ、堅兄が居ない状態で三ツ谷と二人になったことなんてなかった。
そんな状態で大丈夫なのか?
と言いたいようだった。
けれど、これはエマと堅兄にとっては大事なデート……。
それを邪魔したくない気持ちや不安、緊張が入れ混じって複雑だった。
でも、ここで三ツ谷の申し出を断るのも申し訳なくて
『いいよ。三ツ谷とゲームしとくから堅兄行ってきて。』
と言った。
それを聞いたエマは、喜び堅兄は心配そうな顔をした。
『三ツ谷よろしくね。』
三「ああ。絶ッ対ェ負けねぇからな!」
三ツ谷は、どこか嬉しそうに笑うのだった。
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作者名:ミニオン | 作成日時:2023年4月18日 15時