似てない双子 2 (ページ28)

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第７５話ページ28

入院してから時間が経ち、退院まで一週間となった。

もうすぐ家に帰れると言うワクワクと病院の外には、私が今怖がっている男の人が沢山いることへの不安があった。

そんな不安を抱える私の元に警察がやってくるのだった……。

病室でいつもの様に堅兄と静かに過ごしていると

コン、コン、コン

先｢入るわね。｣

と先生が警察の方を二人連れて病室にやってきた。

先｢Aちゃん……容態のこともあったから引き伸ばしてたんだけど……。さすがに事情聴取をこれ以上伸ばす訳にはいかないみたいだから無理しない程度に話をしてちょうだい。お兄さんは、Aちゃんの傍を離れないようにね。｣

『分かりました。』

堅｢はい。｣

堅兄は、先生の言葉を聞いて私の横の椅子に座り私の手を握ってくれた。

先｢何かあればすぐに停めますので。｣

先生は、ドアの前まで行き警察の方にそういった。

先生は、部屋の中で様子を見ているようだった。

警察の方は、先生に一礼して私の傍に来た。

配慮してくれているのか警察の方は、二人とも女性だった。

警1｢こんにちは。私は、山田と言います。｣

警2｢私は、西野です。｣

ショートカットの山田さんとお団子の西野さん。

二人とも見た感じ若そうだ。

『こんにちは。龍宮寺Aです。』

警1｢早速で申し訳ないですが、事件のあった日のことを事細かに教えていただけますか？｣

山田さんがそう言うと西野さんは、ポケットからボイスレコーダーを取り出した。

『わかりました。……あの日は』

私は、あの日を思い出して語り始めるのだった。