愛すべきマネージャー

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「…嫌いって言うか、信じられない」


確かに聞こえてきた藤ヶ谷さんの声。



仕事をしていた手が完全に止まる。


半年間、僕に不信感を持っていたんだ……。


そりゃ、そうだ。


いきなり、皆さんのファンと名乗って…、

マネージャーとして仕事をしている。


普通なら、皆さん目当てとかお金目当てとか。



そう思われても、全然不思議じゃない。



僕は、違うって思ってても、

藤ヶ谷さんの目にはそう写ってしまう。



僕が、普通のファンの時、

マナーが悪いって噂をたくさん聞いた。



だから、藤ヶ谷さんは僕を信用出来ないんだ…。



気持ち悪いに決まってる。

ファンがマネージャーとして近づいてくるなんて。


でも、僕は皆さん目当てでこの仕事をしてない。


勉強も運動も不得意だったけど、

部活のマネージャーとしての仕事は得意だった。


だから、こんな僕でも役に立つ仕事をしたかった。


いろんな事務所のオーディションを受けた。


でも、あがり症で面接官を前にすると

緊張して話せなくて、何社も落ちて…。


最後の最後に、この事務所を受けた。


アピールポイントがなくて、

一生懸命、キス,マイさんの好きなところを言った。


それだけで、合格になった。


そして、大好きなグループのマネージャーに…。

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