かけがいのない…。 ページ22
夜も更けて時計の針は11を差している。
いつもなら布団に入る時間だけど、
なかなか興奮は消すことが出来ない。
少し沈黙が続いた後、高嗣が口を開いた。
「…俺さ…、なんだかんだ言ってたけど…本当に脚が
治るって思ってもなかったんだよね」
初めて聞く、弱気な発言。
ひとつひとつの単語が重く、悲しく吐き出される。
「俺、いつも諦めないって言ってるのは…辛いことに
負けたくないっていう意地だったのからさ」
残り少ないジュースを一気に飲み干す高嗣。
「…俺が頑張れたのは、間違いなく裕太のおかげだよ」
ペットボトルを置いて、
俺の目を捕らえて離さない。
俺も吸い込まれるように、
高嗣を見つめた。
「ずっと親友でいような、裕太!」
この言葉に、
俺は好きという言葉を飲み込んだ。
胃袋の奥深くに。
心の最奥に。
俺が勝手な感情で高嗣を困らせたらダメだ。
気持ちを伝えるなんてこと。
俺はしたらダメなんだ。
「…あぁ!いつまでも親友でいような!」
俺は、
恋愛感情を捨てた。
友情を選び、永遠を誓った。
多分、最初で最後の恋の相手は高嗣だ。
これからまた恋愛をしようなんて思わない。
俺の好きな人は高嗣だけ。
でも、
そんな思いは届かない。
それでいいんだ。
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とも(プロフ) - こんばんは!ボードに書き込みました!よろしくお願いしします! (2016年12月2日 21時) (携帯から) (レス) id: 6cf56bfc4d (このIDを非表示/違反報告)
ReUt.(プロフ) - ともさん» はい、大丈夫ですよ!( ̄∇ ̄*)ゞ (2016年12月2日 0時) (レス) id: e29a252543 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - こんばんは!コメント欄いっぱいになるのでボードに書いても大丈夫ですか? (2016年12月1日 21時) (携帯から) (レス) id: 6cf56bfc4d (このIDを非表示/違反報告)
ReUt.(プロフ) - ともさん» 了解しました、大丈夫ですよ!(*´∇`*) (2016年12月1日 7時) (レス) id: e29a252543 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - すみません!やっぱり内容そのままでお願いします! (2016年12月1日 3時) (携帯から) (レス) id: 6cf56bfc4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ReUt. | 作成日時:2016年10月23日 8時