隣の温もりは今どこに 〜2×T〜

今の俺。 ページ1

高校を卒業した。


地元の公立高校に進学して、

何の出来事もなく、普通に卒業した。



平凡な毎日。

悪くないと思ってたけど。



まぁ…、俺だって男、それなりの時期だし。

もう少し、刺激が欲しかった。


彼女を作ろうとか、そんなことも考えたけど

俺の学力では授業に追い付くのが精一杯。


そんな暇さえどこにもなかった。


そんなこともあって、


なんとなく

何気ない時間を過ごしてきた。



進路だって、それなりに考えた結果

大学への進学を決めて受験したけど、



…案の定、すべて不合格。

浪人生活が決定した。



こんな落ちぶれた俺は、

勉強に終われる忙しい毎日から抜け出した。



…そんなとき、ふと思った。






君は、今。どこで何をしているのか。

幼馴染みだったのに、


あの時以来ずっと声を聞いていない。




君は携帯の機種を変えたからか、



電話番号もメールアドレスも、

LINEのIDさえも、俺は知らない。



たった一度。

君と喧嘩したあの日から、




ずっと一緒だった俺たちは


別々の方向へと目線を向けた。





…原因は

全部、俺なのに、な。




今さらになって…、俺はこの想いに気付く。

もっと早く伝えれば良かった。


でも、怖かった。



『幼馴染み』という特別な関係が崩れる。

そう思ったから…。




でも、会いたい。

今さらだなんて分かっている。









俺は、


君が忘れられないんだ。

つまらない現実。→

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