天使なバンパイア 〜F×T〜 番外編

15 〜T〜 ページ15

バンパイアは、見た目が細くても、弱そうでも。

人間以上の怪力を出せる、とは聞いたけど。


気づいたときには、藤ヶ谷君の手首は赤く跡が残ってしまい、

手首から上には血が回っておらず、白くなっていた。



ふるふると震えて、また、気持ち悪がられてしまったって、
また、嫌がられるって思っていたら。


藤ヶ谷君は優しい声で、ボクの涙は錯覚だと言ってくれた。


本当は気持ち悪いはずなのに。


変な物を見てしまったはずなのに。



藤ヶ谷君は、嫌と言わずに自分の家に行こう、と言ってくれた。


ここまで、人に優しさをもらったのは、



藤ヶ谷君が、初めてだったよ…？



藤ヶ谷君の家はマンションで、

とってもオシャレで高級そうな見た目。


藤ヶ谷君の部屋に上がって、窓からの景色をチラッと見てみると、


ボク達の住んでるところではないような、


綺麗な景色が一面に広がっていた。




さっそく、ノートや参考書を開いてお勉強。


藤ヶ谷君の英語はどれ程出来るか、

中学1年生の過去問題をノートにやってみることに。


藤ヶ谷君は頭をかいたり、シャーペンをくるくる回したり、口笛吹いたりしていて、


ボクはすらすらとノートに問題を書き写し、答えを書いていた。



……藤ヶ谷君、貴方は今、



どこを向いてるの……？(笑)

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