続 恋 人 勧 誘 されてます【呪術廻戦】

111話　最強の男が伝える日 ページ17

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「なんか疲れたね」

「そうですね」


七海と伊地知に話が長引くから透見は責任を持って
高専に連れて帰るという電話を透見の許可なく五条は
入れていた



「うわ冷たい
色々Aのことで悩んでるのに」

「悩んでるって、何で現在進行形なんですか
私を守る守れないのことはもう解決したでしょう」


横浜港みなとみらい臨港パークで横浜港を
眺めながら透見は言う
対して五条は横浜港を眺める透見を見ていた




「分かってて聞いてる？」


「分かってないから聞いてるんですよ」


今度は五条がわざとらしく大きな溜息を吐いた
透見は五条がどんな人間なのかは分かっても
心の中まで全ては分からなかったようだ



「やっぱりもっとAに恋愛ものの映画とか
漫画とか見せておけば良かったかなー」

「なんでそこで恋愛もの、が…」



透見は勘が良い

交際を申し込まれて『どこに付き合うの？』なんて
言う天然な女ではない


それは五条も知っている



透見は横目で隣で見つめられている五条を見る

自分の想いが伝わったと実感した五条は透見の
反応を楽しんでいるように笑っていた

透見は時が止まっているかのように体が固まり
脳だけが動いていた









「もうはっきり言ってあげようか
透見Aを一人の女性として好きじゃなかったら
五条悟らしくないことをしないし考えないよ」


目隠しをずらしされたままの五条は、恥ずかしさを
感じることもなくあっさりと言う

そんな大人の余裕を見せる最強が隣に居れば、
どんな女性でも照れてしまうだろう




透見Aだけが例外なんてことはない


みるみる顔と耳が赤くなっていくことが分かったのか
五条に顔を見られないようにそっぽを向いている


呪術師であり普段冷静で落ち着いている透見は
知っての通り感情に正直で面白ければ、楽しければ笑い、悲しければ泣き、照れれば頬と耳が赤く染まる






「あー！言えてスッキリした！」



そんな透見をさて置いて、やっと本人に感情を
伝えられた五条の心は軽くなり伸びをする



その後、勿論五条は照れている透見にちょっかいを
かけるが、透見は顔と耳の赤らみが引くまで
五条の顔を見ることはなく耐えていた＿＿＿








完全に振り切った五条とは反対に今度は
透見がこれから想い、悩むことになる＿＿

読者の皆様へ　2020.12.31→←110話 「いつもの五条先生なら」

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