26話 一回、怒られて ページ26
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会場を出て、タクシーを捕まえ以前住んでいた
マンションに向かってもらっている。
タクシー運転手の後ろの座席に座り、
先程親族達にとやかく言われた言葉を思い出し、
考えていた
まず、一月に姐さんが死んで、私の入学に
猛反対されたこと。
私が心配だから、とかあの時は言っていたが
さっき親族の一人が『また死人が出るの?こっちだって忙しいんだからやめてよ』と言っていた
あの人たちは、私のことなんかこれっぽっちも
心配なんてしていなかった
そんなこと姐さんと一緒に見られていた目を見ていれば分かっていたのに、反対を押し切ろうとしなかった
自分が馬鹿すぎて笑えてくる
勝手に呪術高専の面談を受けて、それが母さんにバレて、私立の学校受けさせられて、合格しないと思ってたら合格してしまって、勝手に入学手続きされていた
こんなことなら、面談受けて合格した時に
さっさと寮に入っておけばよかった
…まあ、それでも母さんがいたら無理か。
あの人、本当に私がいないと外にも出れなかったし
うざいと思っていたけど、いざいなくなると
それはそれで寂しかったりもする
何故なのか不思議に。
母さん、もし生きていたら、私が言おうとしていた言葉を言ったら、理解してくれたのだろうか。
窓の外を見ながらそんなことを考えていると、
マンションが見えた
「あ、ここです、止めてください」
タクシー運転手はタクシーを止め、私は運賃を
支払いその場から降りた
「………立ち入り禁止、か」
そういえば五条先生が言ってた。
言われなくてもそりゃ立ち入り禁止にはなることは
考えなくても分かるけど
「…………」
マンション下から屋上にかけて目線を徐々に
上げていく
救えなかった命と救えた命
今の私では、このマンションの住人の殆どを
救えなかった
だから______
「こーら」
「いた……」
突然後ろから、頭を叩かれた
驚いたのと、少し痛かった
頭を叩いた人物を見るために振り返ると予想は的中
した
「ダメでしょー先生との約束破っちゃ
ほら眼帯して」
「…もう一度聞きます。なんで眼帯しないといけないんです?眼帯していると距離感も掴めないですし
何より私の術式は目を使って先生知ってますよね」
「だから隠しておく必要があるんだって」
「…?分かりました」
「うん、分かってないみたいだけど眼帯していて
くれたらそれでいいよ!」
「…………」
腹立つけど何も言えなかった。
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えむむ(プロフ) - あいりさん» あいりさんはじめまして!コメントありがとうございます!!そう言って頂けるととても嬉しいです!頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - さわりにゃんこさん» さわりにゃんこさんコメントありがとうございます!!本当ですか!嬉しいです、、、そうですね!私も一年ズ、二年ズに夢主を絡ませたいです! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - シノンさん» シノンさんコメントありがとうございます!そう言って頂けるとモチベが上がります!更新頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 初めまして!いつも通知がきて嬉しく読んでます!!勧誘成功してからのお話もとっても読みたいです!! (2020年11月28日 18時) (レス) id: 209cc63d47 (このIDを非表示/違反報告)
さわりにゃんこ(プロフ) - いつも通知が来るたびワクワクしながら読んでます。続編は読んでみたいですね!五条先生との絡みもですが1年ズ以外にも2年ズとかとの絡みも気になるので! (2020年11月28日 18時) (レス) id: a346737382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えむむ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年11月23日 19時