25話 ページ25
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予定通り映画を見た後に少しお茶をして、一人暮らしをしている
焦凍くんの家におじゃましている。
今日は大晦日だ。
二人で今から年越しそばを食べて、テレビを見て、初詣に行く。
「A、ねぎ切れたぞ」
「ありがとう焦凍くん、もうすぐ茹で上がるからね」
焦凍くんはあまり自炊をしない。
高校の時はニラとかなんでもかんでも、たくあんみたいに繋がってたけどそれはさすがに今はない。
まあ、ずっとそんなのでも面白いから良かったなんて言えない。
思い出し笑いをしている内に、そばが茹で上がった。
海老と焦凍くんが切ってくれたネギをトッピングして、
いただく。
「美味いな」
「今年はお蕎麦屋さんで食べれなくて残念だったね」
「いや、別に気にしてねぇ。なんか、ああやって二人で料理すんのは楽しい」
「…そっか。私も楽しいよ」
ずるずる、と音を立てながらコタツの中でそばを食べて、
空気はまったりほっこりしている。
そばを食べた後はコタツの中で二人でアイスを食べたりしていると、あと一分で新しい一年が始まろうとしていた。
「もう今年終わっちゃうけど、来年も今年みたいに仲良くやっていけたらいいよね」
「……」
焦凍くんが黙った。
なにかまずいことを言ってしまっただろうか。
もうすぐ新年が明ける時に喧嘩なんて嫌だ
そう思った矢先、時計を見ると新年が明けた。
「A。俺も仲良くやっていきたいと思ってる。
だが、新年の抱負としてもう考えてるんだ」
「もう考えてあるの？！早くない？」
「ああ。今年中に、Aを支えられるようになったら
プロポーズする」
高校の時のことを思い出した。
《俺はお前と付き合いたい》
あの時と関係は全然違うからこそ、今はこう言える。
「うん。待ってる」
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作者名：えむむ
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2022年7月19日 19時
