夢の中で ページ8
1番最初に覚えている記憶は、両親に過剰な期待を寄せられているシーンだ。
母「お母さんとお父さんの個性なんだから、きっと強い個性になるわ！」
父「楽しみだなぁ〜。あ、でも父さんはどんな個性でも嬉しいぞ！！」
私だって、楽しみにしていた。
父さんと母さんは凄いヒーローで、ここら一帯では有名なヒーロー夫婦だ。
保育園の友達からも、羨ましい、と何度も言われた。
＿＿__私も、なれるんだ、と勝手にそう思ってた。
4歳の誕生日。母と父は私を励ました。
父「大丈夫だぞ。父さんも誕生日が終わってから発現したからな！」
母「そうよ。焦らなくったっていいわ」
そう言われて、私は少し安心してケーキを食べた。
甘くて、幸せの味がした。
そこから何ヶ月たっても私の個性は発現しない。
痺れを切らした母と父は、私を地域の病院に連れていった。
医者「残念ですが＿＿__お子さんには個性が発現しません。そういう体質なんです」
＿＿何を言っているか、よくわからなかった。
母と父も横で何か言っている。怒っている、みたいだった。
呆然としていた帰り道、私は気を取り直したようにわざと明るい声を出した。
「だ、大丈夫だよ！個性がなくても、私がんばるから。母さんと父さんには迷惑かけな＿＿」
父「うるさいな…」
「＿＿え？」
私はその時、父の低い声を初めて聞いた。
母「迷惑かけない？
…貴方の存在が迷惑なのよ」
母の冷たい言葉を＿＿__初めて聞いた。
母「私達に子供はいなかった」
父「帰ろう、×××」
母の名前は、もう覚えていない。
ただ、あの時かけられた言葉だけが鮮明に残っている。
「え…い、やだ。まって、置いてかないで！」
母と父は2人で家に入ると、鍵を閉めてしまった。
「母さん！父さん！…なんで？開けて…ごめんなさい。謝るから、中に入れて…」
ドアの前でごめんなさい、ごめんなさいと何度も壊れた機械のように謝った。
戸を叩いても返事はない。
「母さん！父さん！」
父「うるさいぞ！」
ドォン！！と音がして、私は吹っ飛ばされた。
＿＿父の個性だ。
確か、父の個性は"圧縮"だった。
私の周りの物質を限界まで圧縮させ、一気に戻すことで爆発を起こしたのだ。
道路脇まで飛ばされた私は、落ちた痛みと恐怖心で足が震えた。
＿＿もう、あそこに私の居場所はないんだ。
震える足で、私は家から逃げるように走って行った。
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レイ(プロフ) - 吹雪な影さん» ありがとうございます！！ 更新停止してしまって申し訳ないですm(_ _)m いつ投稿できるかはわかりませんが、ゆっくり書いていこうと思います。 (2017年10月13日 23時) (
レス) id: 508a02ddb2 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - mさん» ありがとうございますヽ(；▽；)ノ コメントめっちゃ遅くなってごめんなさい！！ (2017年10月13日 23時) (レス) id: 508a02ddb2 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪な影 - 更新楽しみにしてます！無理しない程度に頑張ってください (2017年4月28日 23時) (レス) id: dc73484863 (このIDを非表示/違反報告)
m - 続きがとても楽しみです♪( ´▽｀) (2017年1月26日 22時) (レス) id: 91c93c2a9a (このIDを非表示/違反報告)
m - 続きがとても楽しみです♪( ´▽｀) (2017年1月26日 22時) (レス) id: 91c93c2a9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2016年12月18日 17時
