鏡音レンが貴方の6倍大好きですが何か？(^ω^ ) (ページ19)

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不安と安心～レンside～ページ19

しばらく見てなかったとかでもないのに、やっぱり顔を見ると安心する。

なんて言葉をよく聞くけど、どうやらそれは正論だったらしい。

「…っ…よかったっ…」

心と矛盾した笑顔に、さらに矛盾した涙を流しながら微笑むと、目の前にいるリンまで悲しそうな顔になった。

「レンッ…！ごめんねぇっ…！」

そのまま俺に抱きつくリン。

俺は「俺も、ごめんな…」と呟いた。
リンはただふるふると首を振って、今より強く俺に抱きついた。

俺のジャージはどうやら防水性が高いらしく、リンの涙がするすると滑り台のように滑り落ちた。

「…仲直りしたなら、離れてくれないかな？鏡音くん？」

玄関の少し内側にいたミクオがそういったかと思うと、埋まっていた腕の中が一気にさびしくなった。

リンの体にはミクオの腕が巻きつけられていて、ミクオがリンを引っ張ったのだと気が付くのにそう時間はかからなかった。

「今回は特別。許してあげる。…けど今度リン泣かせたら、許さないよ？」

「…あっそ。ばかクオ」

にこにこと話すミクオに言うと、俺はAの腕を引っ張って自分の腕の中におさめた。

「あー、やっぱリンよりこっちの方がしっくりくるわ。」

「へっ？！」

Aは頬を赤くして目を泳がせた。
ミクオはイラっとした様子でリンを強く抱きかかえる。

「まあ、こっちの方が可愛いけどね？」

「えへへ…」

リンは照れ臭そうに笑う。
Aは「まったく」と溜息をついた。

ごたごたはあったものの、わかることはただ一つ。

今年の誕生日は、どうやら楽しくなりそうだ。

…と、いうこと。