【忍たま】トリップしたら室町少年になってました。

第36話　落とし穴 ページ37

「落とし穴？」

「これは落とし穴のトシちゃん28号で〜す」

上から声がしたので見上げてみると髪の毛に緩くウェーブのかかった男の子がいた。

「おやまあ、見かけない顔ですね〜」

「今は保健室でお世話になっていて、今度ここに転入する予定なんです。」

「へえ〜、いくつ？」

「歳ですか？」

「うん」

「それがわかんないんです。」

「じゃあ何年生に転入するのかもわからないの？」

「はい。明日学園長先生との面談があって、転入手続きとかをするのでその時わかると思います。」

「ふ〜ん」

「あの、すみません、引き上げてもらっても良いですか？」

穴の中の居心地もなかなか良いとは思うがいつまでも居たいとは思わない。

「はい」

腕を差し出される。
掴まれってこと？
でも腕一本で引き上げんのは無理じゃないか……？

「はやくしてくださ〜い」

はやく掴まれってことか。
怪我をしていない方の左手で差し出された腕を掴む。

グッと強い力で引き上げられ、気づいたら穴の外にいた。

「うわっ、すごい力……」

「穴を掘ってたら腕に筋肉がついたんです」

「ありがとうございます、引き上げていただいて…えっと……」

「忍術学園四年い組の綾部喜八郎で〜す」

「綾部さん。ありがとうございました。」

「君は？」

「あ、僕は藤原Aと言います。」

「ふ〜ん、覚えておくよ」

綾部さんはスコップ的なものを担いでどこかへ行ってしまった。

なんか…自由な人だな……

あ、そうだ、保健室の場所聞けば良かったぁぁぁー

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