拾捌、己の事とは、己が一番理解出来てない ページ20
たった少しの移動、隣の部屋から隣の部屋へと動いただけなのに私は息を切らして、自室に篭った。
バンッとドアを直ぐ様閉めるとドアに背を預ける様にもたれかかった。
すると気が抜けてずるずると躰を落とし、体育座りをすると顔を落とす。
『はぁ、はぁ…苦しいっ…』
私は今迄に無い苦しさに襲われていた。其れは胸が締め付けられる様な苦しさと頭がボーッとのぼせる、躰が痺れる様な感覚があった。
然も何故か頭からは太宰治と云う名の人物が離れない様になっていた。
其の時は、先程の出来事が原因だと思い、その日は寝た。
何なの、何なのよ此れは一体。一晩明けてもこの苦しさが残っているだなんて。
今居るのは探偵社。私は書類に手を付けず、デスクの上で頬杖をしてボーッとしながらも、脳内では真剣に其の謎について考えていた。
太「あれー?歩佳ちゃん、珍しく手つけてないねー。どしたの?」
太宰は私の働きの制止に心配してき、顔を覗いてくる。ボーッとしていた為、いきなり目の前に顔が現れたのに驚く。此れぐらいは何時もならそんなに気にする事なくしていた。だが今日は違った。其の顔が目の前に現れると胸から躰全身に伝わる様に信号が走った。その信号で躰が段々と熱くなっていった。そして何に焦ったのか、私は両足で床を蹴り、回転椅子ごと窓側の方へと飛ぶ様にその顔から離れていった。
熱い、太宰を見る度に心は飛び上がる様に跳ねて、一緒に居るとおかしくなりそうだ。
『ち、近寄らないで!!』
その言葉に皆んなは私の方へと視線を向けてきた。驚いた顔をして此方を見てきた。けれどこの場で一番驚いているのは私だ。だって口が勝手に、誰かに操られる様に言葉が出てきたのだから。
太「歩佳ちゃん…?」
『貴方が近くに居ると、つつつ疲れてくるんです!だから近づかないでっ!』
その言葉が口から言い放たれると、今私の顔は真っ赤で、声は興奮している所為か少し甲高く成っていた。
自分がやった事なのに、状況が理解出来ないでまるで漫画の様に頭の上にはハテナが沢山有るんじゃないかと思うくらい分からなかった。
だが目の前で一つ理解出来た事があった。太宰が撃沈していた。周りにどんよりとした空気が舞うかの様に落ち込んでいた。
違う、私はこんな事しようと思って云ったんじゃ無い。そもそも言葉が勝手に出てきて…。
与「はァ…歩佳、ナオミ。一寸こっちに来な」
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ぽむぽむぷりん(プロフ) - 因みリメイクです (2017年5月11日 6時) (レス) id: ad35a28ed5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむぷりん(プロフ) - 以前このアカウントで書いていたぴりおどです!この小説を現在別アカで書いていますので、よろしければ読んでください!→http://uranai.nosv.org/u.php/novel/y200112082/ (2017年5月11日 6時) (レス) id: ad35a28ed5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴりおど(プロフ) - 朱輝血さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2016年8月29日 23時) (レス) id: cb8cc107df (このIDを非表示/違反報告)
ぴりおど(プロフ) - 朱輝血さん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2016年8月29日 23時) (レス) id: cb8cc107df (このIDを非表示/違反報告)
朱輝血(プロフ) - 月並みな言い方しかできませんが、頑張って下さい。心待ちにしております。 (2016年8月29日 16時) (レス) id: 51ace79da1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月影少女 | 作成日時:2016年5月22日 15時