．rbr side ページ42
何度も何度もチャイムを鳴らした。
それでもAが家から出てくることはなかった
連絡を入れても返信がない
体調が悪くてスマホが見れないのかな、と思い1時間待った
1時間後にもう１回チャイムを鳴らした
電話もメールもした
それでも返事はない
……何かあった？
部屋で倒れていたらどうしよう。
連絡も出来ないほど体調が悪いんじゃ……
サーーッと血の気が引いた
どうしよう、Aが倒れてたりでもしたら。
試しにドアノブをガチャガチャしてみるが、当たり前に開いてるわけがない
「A……」
彼女が出るまでずっと電話をかけ続ける
メールだって何度もとばした
やっぱり既読がつくことも電話に出られることもない
「……A…っ、なんで、」
不安で不安で泣きそうになっていると後ろから誰かに肩を叩かれた
「あの…、貴方Aのお友達？」
「え、……」
後ろを振り返れば一瞬Aかと思うほど、Aにとても似た女性が立っていた。
挙動や顔立ちからすぐにAの母親であることがわかる
「えっと、俺ロボロって言います！あの……Aの体調は、？」
そう言えばAの母親はなんのこと？と頭にハテナを浮かべていた。
「え、いや。A体調不良で休んでるや……ですよね？連絡しても既読つかへんくて…」
だから早くAの無事を言ってくれ。
そう願っていたのに、母親から出た言葉は思っていたものとは違った
「Aなら今朝学校へ行ったわよ？」
「え…？」
でも、……
「………そう、ですか。ありがとうございます」
「……大丈夫？顔色が悪いわ。少しあがってゆっくり…」
母親は頬に手を当てて困った様子だった。それでも優しい言葉をかけてくれて。
こんな優しい母親を持っているからこそAも優しい子になったんかな。
なんて考えてしまう
「大丈夫です。忙しいのにすみません、もう行きますね」
失礼します、とだけ告げて俺は来た道をUターンした。
「……嘘つき」
嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき
なんで？なんで嘘ついたん？？
学校なんか行ってへん、おらんかった。出席名簿にだってAの名前はなかった
………なんで俺に嘘ついたん？
そんなに信用ならんかった？体調不良は？あのメールは？
胸の中の黒いモヤモヤが徐々に大きくなる
俺は学校へ戻った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ウルフ・レト(プロフ) - 白玉こさん» ありがとうございます！嬉しすぎて私のライフもゼロです…😇もっと虜にできるよう頑張ります！！ (3月7日 1時) (
レス) @page46 id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
白玉こ(プロフ) - この作品に出会えて本当に良かったと心から思います😭ここからの展開が気になりすぎます性癖に刺さりすぎてライフゼロです、、応援してます！！！ (3月6日 21時) (レス) id: e18dbc994e (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 匿名野郎さん» わああ…ありがとうございます！！ロさんのそこ意識して書いてたのでとても嬉しいです！完結までどうか楽しんでいってください！ (2月18日 23時) (レス) id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
匿名野郎 - こういうお話めっっちゃ探してました！！！！！！ﾛさんの初心具合がとても好きです‼️‼️更新待っております！！！！！ (2月18日 14時) (レス) @page31 id: ba9094052f (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 風優さん» コメントありがとうございます！大好きだなんて言ってもらえてすごく嬉しいです！ゆっくり更新ですが面白い作品にしていくので最後まで楽しんでいってください！ (1月14日 10時) (レス) id: f93a386a12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ウルフ・レト | 作成日時：2024年1月3日 1時
