．kn side ページ38
少し手荒だが、スタンガンを当てると意外にもすんなりと意識を失ってくれた。
女は痛みに強いというが本当にそうなのだろうか？
それともAが弱いだけか…？
「……ほんまに俺のこと覚えてないんか？」
返事がくるわけでもないのに彼女にそう問う。
さっきの感じだと俺のことを一切知らないようにみえた。
愛おしい、大好きな彼女の頬を優しく撫でる
こいつは覚えていないかもだが、俺とAは初対面なんかじゃない。
(……)
頭がグルグルする。
忘れられてしまった悲しみで胸がいっぱいだった
「……姉さん。前みたいにコネちゃんって呼んでや」
姉さん。
血も繋がってない
実の姉ではないが、俺はAのことを本当の姉さんだと思っている。
俺とAは小さい頃から仲がよかった
『コネちゃん、またお家帰れないの？うちくる？』
小学生だった俺達は小学生ながらにして気遣いというものを覚え、Aはいつも俺を気にしてくれた。
休みの日は俺と遊んでくれたし、教室が変わっても遊びにきてくれた。
幼少期はほぼ姉さんと過ごしたといっても過言ではない。
それなのにどうして姉さんは俺を忘れてしまったのか
根拠はないがそうなんじゃないかと思うことはある。
姉さんは昔から覚えが悪かった。
5分前にしたことも、何度言ったこともすぐに忘れるし
初対面の時は俺の名前を何十回も聞き返していたな、なんて思い出にふける
でも、あんなに沢山遊んだのに
忘れられてるなんて少し……いや、ものすごく悲しい
『…姉ちゃん、………俺姉ちゃんが好き』
そう俺が伝えた時、姉さんは温かい笑顔で言ってくれた
『私もコネちゃん大好き！！』
その言葉で俺がどれだけ救われたか。
居場所のない俺に居場所をつくってくれた姉さん。
『私がコネちゃんの家族になるよ！……えへへっ、けっこん？するの！』
その言葉を俺はずっと覚えている。
その言葉は呪いと同等な立場にあった。その言葉のためなら俺はなんだって耐えてきた。
Aのためなら。Aに会えるなら。
家の都合で学校を離れた時も、俺はその言葉をいつも思い出しては頑張れた
いつか必ず迎えにいく。そして、次は友達じゃなくて俺の恋人として傍に迎える
そう思っていたのに
それなのに
「……姉さんはひどい人やで」
人に呪いの言葉をかけておいて、何もなかったかのように。
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ウルフ・レト(プロフ) - 白玉こさん» ありがとうございます！嬉しすぎて私のライフもゼロです…😇もっと虜にできるよう頑張ります！！ (3月7日 1時) (
レス) @page46 id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
白玉こ(プロフ) - この作品に出会えて本当に良かったと心から思います😭ここからの展開が気になりすぎます性癖に刺さりすぎてライフゼロです、、応援してます！！！ (3月6日 21時) (レス) id: e18dbc994e (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 匿名野郎さん» わああ…ありがとうございます！！ロさんのそこ意識して書いてたのでとても嬉しいです！完結までどうか楽しんでいってください！ (2月18日 23時) (レス) id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
匿名野郎 - こういうお話めっっちゃ探してました！！！！！！ﾛさんの初心具合がとても好きです‼️‼️更新待っております！！！！！ (2月18日 14時) (レス) @page31 id: ba9094052f (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 風優さん» コメントありがとうございます！大好きだなんて言ってもらえてすごく嬉しいです！ゆっくり更新ですが面白い作品にしていくので最後まで楽しんでいってください！ (1月14日 10時) (レス) id: f93a386a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウルフ・レト | 作成日時：2024年1月3日 1時
