検索窓
今日:12 hit、昨日:35 hit、合計:291,273 hit

Sincere love*058 ページ12

.




「U…DI…ラボ」

「そうそう!不自然死究明研究所!そこで法医学の勉強してる」


んだけど、知らないよねと笑った。
そんな彼に私は反応することが出来なかった。
酷く聞き覚えのあるその名前は今朝系さんから聞いた。…系さんの職場だ。




なんて狭い世の中なんだと頭を抱えたくなる。




「どうか、した?」


あまりに反応を示さない私に不安に思ったようで声をかける六郎の顔は心配そうな顔だった。


「ううん、大丈夫」


口ではそう答えるが頭はまたこんがらがった。多分六郎の言う口の悪い先輩とやらは系さんの事だ。
ずるい考えだと言うことは分かっていた。だけど聞かずにはいられないのだ。



「ねえ、ごめん。さっき言ってた口の悪い人の話聞かせてくれる?」


「え?」


驚いたように私を見る六郎に言い訳を考える。私が今まで人に興味を持つなんてあんまりなかったからだろうな。


「いいけど、なんで?」


そう聞かれてはいい言い訳が思いつかない。


「ん〜少し興味が湧いて?」


と言えば不思議そうに六郎が話始めようとした時。


prrrrrr...prrrrrr..

「わっ」


六郎の電話がなった。六郎は表示された人を見るや否や、ごめんね、と言って部屋を出ていった。



なーんだ結局聞けず終いか。
一人のの重みがなくなったソファに背中を預ける。口の悪い人ってのは
きっと、系さんのことだろうな。



これで聞けたら少しはなにか手がかりになるかもしれなかったのに。
そう思って目を閉じれば吸い込まれるような睡魔に襲われ、それからすぐに眠りについた。


.

Sincere love*059→←Sincere love*057



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (221 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
600人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

青龍 葵(プロフ) - 誤字でしょうか?P58の最後、六郎の家にて「一人のの重みがなくなったソファに…」の「一人のの重み」→『の』多いのでは?一度、確認してみて下さい! (2018年3月22日 3時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - 雫さん» コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまい申し訳ありません!!面白いと言って頂ける作品をお届け出来て良かったです。続編の方もよろしくお願いします! (2018年3月22日 0時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 面白かったです!続き、お待ちしてますね|´-`)チラッ (2018年3月21日 12時) (レス) id: a9d8810827 (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - ぷりんさん» プリンさん!!!!!!私の記憶にはしっかりと…。感動的な終わり方と言っていただける作品を作ることが出来て本当に良かったです!私の文章が好きだなんて私には勿体無いお言葉ですが、支えにこれからも書かせていただきますね(;_;) (2018年3月21日 10時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - しばさん» コメントありがとうございます!涙を流していただけるなんてホントになんだか書いてよかった!と思いました!なんて嬉しい言葉ばかりくださるんですかね…(*´-`*)続きも新作もお待ちください、ぜひこれからもご愛読いただければと思います! (2018年3月21日 10時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:烏龍茶 | 作成日時:2018年3月18日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。