自称管理官補佐 (ページ4)

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三話ページ4

You side

現在、俺は逃げている。

誰からだって？もしかして、管理長？

まさか…管理長だったら、喜んで飛び込んでいきますよ。ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ

正解は…

「フヒヒヒヒ…待てよ、コラァ…」

手合わせしようぜ、とナイフ片手に迫ってくる幹部のゾムさんでした。ハイ。

ゾムさんは基本、暗殺業をしていて、今日はたまたま仕事が入らなかったらしく、暇だったらしい。

しかし、部下達と訓練しているコネシマさんとシャオロンさんに手を出すと書記長殿の雷が落ちる。

と、言う訳でそこら辺に居た俺と手合わせをしようという結果に至ったらしい。

ハ？ナンデ？

という疑問の気持ちでいっぱいだが、今はとにかく逃げ切ることに専念しよう。だが、ゾムさんは幹部の中でも味方最大の脅威と言われる程強い。

一般兵の俺が追いつかれるのも時間の問題だ。

「…っ…ぐ…」

体力もそろそろ切れる。この人に捕まったら最後、手合わせされて、食害受けてボロボロの姿で発見されたと同室の奴が言っていた。

それだけは避けたい。だって、そんな事されたら管理長と顔を合わせる時間が減ってしまう。それだけは…！！

「嫌だ…！！」

ここで、俺は初めて攻撃をしかけた。

ぐるりと勢いよく振り返ると同時にゾムさんにナイフを投げた。軽々と避けられる。これは想定済み。

俺は息を吸い込み、ナイフを避けるためにしゃがんだゾムさんへと蹴りを飛ばした。これは予想していなかったらしく、脅威は目を見開き、転がって避けた。

そこからはゾムさんの攻撃だ。

転がった後、彼は壁にくっつくと、そこからこちらへと飛びかかってきた。右手にはナイフ、左手には小型のクリーパー爆弾を所持している。

「……え、」

爆弾…！？

「ハッ…詰めが甘いぜ」

そう言ってゾムさんが小型爆弾を床に叩きつける。次の瞬間、爆音と共に凄まじい強風と痛みに襲われ、俺は目を閉じた。