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セイバン ページ10







校門前でしばらく待っていると、げっそりした表情の旭さんがゆっくり近づいてきた。

その姿に1.2年の帰宅部は震え上がっているが、私はつかつかと彼に歩み寄った。





「旭さん遅かったですね。その顔から察するになんかありましたか?例えば後輩にめちゃくちゃビビられてメンタルズタボロとか」

「……はは…さすが七詩ちゃん」






平然と彼と会話する私に、他の1.2年は『あの女子も一味!?』とか『あの子助けてあげたほうが…いや俺は行かないけど』などの小さな声が聞こえた。おい。

その声は旭さんにも聞こえたらしく、『巻き込んじゃってごめんね』と謝ってきた。……旭さんが謝ることないのに。





「いいんですいいんです。さあ帰りましょう!」

「あ、はい…」



















***



















「……ねぇ、七詩ちゃん」

「はい?」






しばらく中学時代のあれこれや旭さんの災難について喋っていたが、ふとシリアスっぽい真剣な表情で彼が私を呼んだ。

……え、何。まさかとは思うけど告白?
え、嘘、やばたん!人生初!!まだ心の準備が…









「俺が部活行ってない理由、聞いてもらってもいいかな」







違った。

だがこれもある意味『告白』よね。うん。
まさか旭さんが私に自主的に…予想外……






「私なんかが聞いていいんですか?」

「…う〜ん、七詩ちゃんなら内心“そんなことか”って思う程度のことかもしれないし、俺が話したいんだ」

「セイバンッ!?」







う、嬉しいことを……!


驚きのあまり某ランドセルのメーカー叫んじゃったではないか。

そんなこと言われて『聞きません』なんて言えるわけないし、そもそも断る理由もない。

自意識過剰かもしれないが、私ごときのアドバイスや、このモブ沢モブ子が彼の話を聞いたことが、彼がバレー部に戻る手助けになったら非常に嬉しい。


私は彼のスパイクに惚れて、WSになったのだからな。はっはっは。






ただいマミー→←相変わらず



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山田太郎 - 赤葦とか岩ちゃんとか研磨とか月島は嫁((さん» ありがとうございます。山口は一番好きなキャラなので、ひいきしない程度にちょいちょい出せればいいなぁと思っております! (2017年6月14日 14時) (レス) id: 55ca26f0a1 (このIDを非表示/違反報告)
赤葦とか岩ちゃんとか研磨とか月島は嫁(( - ウオあああああああ((ゴメンナサイ 面白いです!更新ガンバって-_-b 山口さん、君はやっぱり天使だね。 (2017年2月20日 20時) (レス) id: b0ee4884b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山田太郎 | 作成日時:2017年1月4日 2時

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