【悲報】烏野バレー部に紳士なんて存在しない。

あーぅぃえー☆ ページ17

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「あーぅいえー☆ 世界ーが開いてくー」








滅多に鼻唄なんて歌わないのに歌ってしまうほど私がご機嫌な理由は、約一時間前の昼休みに遡る。


＿私は苗字が『お』から始まる上に誕生日は5月5日。出席番号は必ず一桁になる運命だ。

入学して２日目、委員会もなにも決めていないので、出席番号が早い私は給食当番(仮)となった。







『うわくっそめんど……』







自分の苗字と誕生日に理不尽な怒りが沸いてきたが、決まったものは仕方がない。
とりま今夜親父の鼻に練りわさび突っ込もう、などとボーッと考えながら手を洗いにトイレ前の水道へ向かうと、肩に何かがぶつかった。







『うおッ…！？』

『…っと。すまんね、ボーッとしてた』







私は170cmと、女子の中じゃそこそこでかい方だ。恐らく小さめの女子にぶつかったのだろうと思ったのだが、視界に映ったのは黒い学ランだった。








『………あーーーっ！ オレンジ君！！』

『オレンジ君！？ ……って…ぬおおッ、
女子に身長負けた……』







ぶつかったのは、昨日のバレー部バレー部と連呼していたオレンジ頭君だった。

正直あの一件はわりとムカついていたため、鼻血がシャツについて落とすのが大変だったこと、ティッシュが一枚しか入っていなかったこと、廊下を思いっきりランナウェーイしていたことなど、くどくどと説教した。


彼曰く、あの時の衝突(というより頭突き)のお詫びとして、ガリガリ君の新味(なんときんかん)を奢ってくれると言い出した。

……彼の好感度が一気に90%ほど上がった。







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