Two flowers12

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ドッキリのための演出であって、本当に囚われているわけではない

それはわかっているけど


ブーちゃんの姿を見て胸が痛くなる



「早く助けないと…」

「さっき収録が終わったばっかりだから、そんなに遠くへは行ってないはず」

「写真を見る限り、随分暗い部屋だな」

「木材、段ボール、台車
なんか色んなものが置いてある」

「倉庫？」

「あ！

大道具倉庫だ！」


メンバーたちの言葉を聞き

ジスが答えを導き出す


「倉庫ならスタジオから近いですね」

「すぐに行きましょう」

「待て！」

「え？」

「何だよスンチョル」

「メッセージが来た」

「！」

「"身代金が用意できたら、鞄に入れて1階ロビーに持って来い。警察には連絡するな"…だと」

「取り引きの場所をロビーに指定してきたんですね」

「どうして倉庫に来いって言わないんだ？」

「素直にスングァンを返す気がないのかも」

「ロビーからの方が逃げやすいだろうしな」

「どうしたら…」

「お金は事務所に用意してもらって、俺がロビーに行く。
お前たちは倉庫に行ってスングァンを」

「ダメだ」

「なんでだよ。二手に分かれた方が安全だろ」


ハニオッパの提案をすぐに却下するスンチョルオッパ

そうですよね
だって、交渉人は


「"金を運ぶのは女"って書いてあるんだ。これを無視したらどうなるかわからない」

「クソッ…そんなことまで指定すんのか」

「女性相手なら簡単に逃げられると思ってるんですね」

「まぁ 最悪スングァンだけでも無事に戻れば、金を奪われても構わないだろ」

「それはそうですけど、犯人を捕まえないと今後また同じことが起こるかもしれませんよ」

「私が行きます」

「え？」

「Aヌナ…」

「私がブーちゃんを助けます」

「でも、それじゃヌナが危険な目に」

「このまま見てるだけなんてできない。ブーちゃんを助けたいの。

油断してる人が相手なら、私にも勝機があるかもしれない」

「勝機って、ヌナ…まさか」

「できることなら犯人を捕まえたい」

「！？」

「何言ってるの！A
そんなの危険すぎる！」


黙って聞いていたジスが私を止めるように、腕にしがみつく


演技が上手で
本気で言っているのかと錯覚してしまう



「相手はどんな極悪犯かもわからないんだよ！？そんな人のところにAを行かせるなんて…」

「誰かが行かなくちゃ」

「…それは…そうだけど」

「誰かにお願いして気を揉むぐらいなら、私が行ってできる限りのことをしたい」

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