5 ページ5
「私を信じて。お願い、ジス
…お願いします。私に行かせてください」
ジスを宥め、メンバーたちに頭を下げる
これも予定通りの流れなんだけど
みんなはどこか複雑そうな表情を浮かべていた
「…
…A」
「はい」
「無理はしないと約束してくれ。
敵わない相手だと思ったら、身代金だけを渡してすぐにその場を離れるんだ」
「わかりました」
「約束ですよ！ヌナ」
「ヌナが捕まえる必要はありません。犯人のことは後々警察にお願いすればいいんですから」
「うん、わかった。約束する」
その後
ロビーへ向かう人と倉庫へ向かう人に分かれて移動することになった
私は事務所のスタッフからお金の入った鞄を受け取り
メンバーたちに見守られる中、身代金の取り引きへと向かう
「いい？A
絶対に無理はダメだから。お金渡してすぐ帰っておいで」
「わかったって。無理はしない」
「Aが怪我でもしたら私は…」
「大丈夫ですよヌナ。そんなことにはならないと思います」
「え？」
「おい、チャニ」
「あ」
「なんで言い切れるのよイチャン。犯人がどんな奴か知りもしないで」
「いや、その」
「何？何か知ってるの？」
「えっと…」
「Aが無理さえしなければ怪我することもないってことだよな。
チャニはジスの不安を和らげようとしただけ」
「そ、そうです！そういうことです」
慌てるチャニを淡々とフォローするウォヌ
…ウォヌはいつも私たちのドッキリ企画をすぐに見破るけど
今回はどうなんだろうか
表情が読めないから余計に怖い
「A
どうやらあの男が身代金の受取人みたいだ」
スンチョルオッパの言葉を聞き、物陰からロビーの様子を確認する
私がお金を渡す相手は
わかりやすく全身黒尽くめの男性
私は今から
あの男性と共に 本日一つ目のアクションシーンに挑戦する
周りにいる人たちもみんな仕掛け人だから、思い切り暴れて良いと言われた
この先の動線を頭の中で復習し、深呼吸を一つ
「大丈夫？A」
「あ…うん。大丈夫」
「気をつけてな」
「ありがとう」
スニョンに声を掛けられて一瞬焦ったけど
純粋に心配してくれただけだとわかり、あったかい気持ちになった
「では
行ってきますね」
静かに見守るメンバーたちを背に
一歩一歩
黒尽くめの男性に近づく
「あの…すみません」
『……』
「これ」
お金が入った鞄を見せると、静かに頷き
『床に置け』
一言、そう言った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 719人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン(プロフ) - madomikaさん» 楽しんで頂けて嬉しいです😊ありがとうございます！ホシくんとくっつくか、他の誰かなのか、そもそもくっつくのか…何も決まっていませんが今後もお付き合い頂けたら幸いです🙏🏻💕 (2023年2月21日 20時) (
レス) id: 3b4fb2b588 (このIDを非表示/違反報告)
madomika(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！はやくホシくんとくっついてほしいなあ…って思ったりもしてます！これからも楽しみにしてます！ (2023年2月21日 3時) (レス) id: c3b65d212e (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - toshokan0530さん» このタイミングで公開するのはちょっと不安でしたが、せっかく描いたので喜んで頂けて嬉しいです😊 (2023年1月14日 20時) (レス) id: 3b4fb2b588 (このIDを非表示/違反報告)
toshokan0530(プロフ) - ハンソル〜 ·͜·♡ありがとうございます！これみて気持ちがちょっと穏やかになりました笑 (2023年1月14日 4時) (レス) @page37 id: 1e72ceb0e4 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - toshokan0530さん» その2人の関係は私自身も気に入ってるので、そう言ってもらえて嬉しいです😆💕今後も楽しんでもらえるように頑張ります〜 (2023年1月8日 22時) (レス) id: 3b4fb2b588 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レモン
| 作成日時：2022年12月11日 16時
