Two flowers12

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「やー、これはもうセクハラでしょ。美人で胸が大きければ何してもいいと思ってる？


ねぇA
私 我慢の限界なんだけど



…って

あれ？



A」




話の途中で再び動き出した私の足


頭の中は

"ダメ"と"行け"が混在


脳がショート寸前で

こんな感覚は久々かもしれない



『どう？ウォヌ
美女に触られて、少しはドキドキしてきた？』

「そうですね(棒読み)」

『…全然思ってないでしょ。ムカつく。

もっと刺激が必要なら私も、』


考えるのを諦めた私は


ウォヌに触れ続ける手を捕まえて

思い切り引っ張った


『いっ…』

「……」

『痛いんだけど』

「そこ、退けて」

『何のつもり？邪魔するなって言ったわよね』

「なんであなたに従わなきゃいけないの」

『は？』

「Aヌナ…」

「おいでハオちゃん」

『待ちなさい。動いたら許さないわよ』

『リラを怒らせたら怖いよぉ』

『あなたたち、アイドルとして終わるかも』

「はぁ…

あんたたちの方こそ終わるかもよ」

『なんで〜？』

「Aが怒ることなんて滅多にないから。

よく言うでしょ？
普段温厚な人ほど怒ると怖いって」




リラさんと睨み合うこと数秒


気を遣わなきゃ、なんて思いも
恐怖も緊張も

何も感じない


今の私を突き動かすのは怒りの感情だけ



「ヌナ…大丈夫ですか？」

「大丈夫。ハオちゃんは向こうに行ってて」

「…はい」

『勝手なことしないで。撮影の途中よ？』

「あなたが言えることじゃないでしょ。
勝手に乱入して、好き放題メンバーたちに命令して

撮影でそんなにベタベタ身体を触る必要はない」

『ふっ、何よ。結局はただの嫉妬？』

「そうよ。嫉妬。悪い？」

『……』

「私の大事なメンバーに触らないで」


リラさんの身体を押してベッドに転がし

ウォヌの腕を引く


「ウォヌのバカ。何触らせてるの」

「だって、あの人たち怒らせたらダメなんだろ？」

「知らないわよそんなの」

「Aが怒ってるの珍しいな」

「ニヤニヤしないで」

「はーい」


ウォヌのボタンを全て留め

"苦しい"と笑う彼の腕をバシッと叩いた


「ウォヌならもっと上手く躱せたはずでしょ。身体を安売りするなんて信じられない」

「安売りってㅎ」

「安売りだよ！あんな風に触らせて」

「俺だって嫌だけど我慢したんだよ。その方が早く終わると思って」

「…嫌だったの？」

「嫌だよ。

嫌だったから、Aが消毒して」



そう言って

ぎゅっと抱きついてきた

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