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「ん〜！いい天気・・・」
私はその場で大きく伸びをした。
二年前から伸ばし続けていた黒い髪は、少し寝癖が付いている。
これじゃ、彼が起きた時笑われそうだ。
そっとベッド降りて、髪をといだり顔を洗ったり・・・
「・・・。」
くるっと後ろを向くと、一人の男性が寝息をたている。
彼は泉鏡花。
明治時代からタイムトリップしてしまった少年だ。
二年前、彼は私の家に突然現れ、その時から一緒に暮らしている。
最初は嫌がられていたし、嫌われていたけど・・・
今じゃ恋人だ。
彼が過去に帰るチャンスは何度か訪れた。
しかし彼は、私とともにいることを選んでくれたのだ。
愛する人と共に暮らせる喜びは、今でも変わらない。
「・・・ありがと。鏡花・・・・。」
へへっと笑うと、鏡花の頭を少し撫でた。
「・・なにすんの。」
「・・・へっ。」
思わずのせていた手を離す。
「おおおおっ。起きてたの！？」
「さっきのでね。」
彼は小さな可愛い欠伸をすると、ベッドから降りてふらふらっと歩き出した。
「何年たっても「べっど」は、なれない。」などとぶつくさ言って、私の方に近づいてきた。
「おはよ、鏡花。」
「・・・おはよ、A。」
自然と指を絡め、鏡花の顔が一気に近くなった。
「わ・・・朝からっ・・・。」///
「いいでしょ。今日は何もないし。」
うぅっと私が顔を赤くするのを彼は面白そうに見て笑い、
唇を重ねた。
「あの時はあんなに嫌ってたくせに・・・」///
「二年前の話でしょ？バカ。」
鏡花は相変わらず、面白そうに目を細め私を見ていた。
・・・こんな彼が、今の私の・・・・『愛する人』・・・。
続く (更新停止中)
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