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「わ、私は、泉 A。16歳!
・・貴方は・・・見た感じ・・・変わった格好をしていらっしゃる・・・ようで」
彼が来ていたのは昔の人が来ていた和服。
教科書でちょこっとだけ見たことがある気がする。
いや、この前読んだ本でも見たな。
「・・・僕は泉・・・泉鏡花」
少年はいまだにいらいらとした様子でそういった。
イライラの中に混乱がありそう・・・。
周りをきょろきょろと見る様子も見れていた。
・・・ん?
「泉!?泉鏡花って!あの!明治の!?」
大声で身を乗り出していうと、泉鏡花と名乗る少年は
「近寄るな!」
・・・・は?
「ちょ、な、なに!きゅうに!」
「僕にそれ以上近寄るな!バイ菌がうつるじゃないか!」
え、えええええええええええええっ!
「私、病気じゃないし・・・」
「嘘をつかないでよね。他人なんて病気だらけだ。」
「あ・・・」
そんな彼を見ながらふと思い出した。
泉鏡花。明治時代の人物の一人。
この時代で言う小説家。
ばい菌と犬が苦手な「潔癖症」!!
そうだよ!彼、絶対に・・・あの・・・
泉鏡花だっ!!
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